ニューイヤーコンサート2026 曲紹介
ウエスト・サイド・ストーリー・メドレー/L.バーンスタイン
この曲は、1957年に初演されたブロードウェイ・ミュージカルです。シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』を元に、舞台をニューヨークに移し、人種の違う少年たちの抗争と禁断の恋が描かれました。このミュージカルは劇中歌と共に現在まで愛され、2度の映画化、また、日本では宝塚歌劇団や劇団四季による公演も行われています。
今回は、多くの楽曲の中から「アメリカ」「トゥナイト」「マンボ」の3曲をメドレーでお届けします。特に、ダンス・パーティーのシーンで演奏される「マンボ」は、ミュージカルを見たことがなくても、1度は耳にしたことがある方も多いはず。「マンボ!」の軽快な掛け声と共にお楽しみください。
ジャパニーズ・グラフィティⅥ~日本レコード大賞、青春の70年代~/星出 尚志 編曲
日本レコード大賞を受賞した70年代を彩る名曲を、4曲のメドレーでお送りします。
まずは、ピンク・レディー最大のヒット曲「UFO」です。印象的なセリフは、思わず口に出したくなるはず。
次に、ジュディ・オングの「魅せられて」。吹奏楽の豊かなサウンドは、おなじみの翼のような白いドレスを思い出させるのではないでしょうか。
3曲目は、布施明の「シクラメンのかほり」です。フルートとアルトサックスのメロディは、布施明の低音ボイスとはまた違った魅力を感じます。
メドレーの最後を飾るのは、森進一の「襟裳岬」。エンディングに相応しい華やかなトランペットと、ご本人顔負けのこぶしたっぷりな、テナーサックスのソロをお楽しみください。
ロマネスク/J.スウェアリンジェン
『ロマネスク』は、1982年にアメリカの作曲家ジェイムズ・スウェアリンジェンによって作曲されました。
この曲は、スウェアリンジェンの作品としては珍しく三部形式をとっていません。格調高く穏やかな賛美歌風のコラールで静かに幕を開け、冒頭で提示される美しい旋律が曲の進行とともに他の楽器へと受け継がれ、色彩豊かに展開していくのが最大の魅力です。
もともとはオハイオ州の中学生バンドのために書かれた作品とされており、演奏の難易度が比較的低いことも魅力の一つです。演奏会はもちろん、式典のBGMやサウンドトレーニングの教材としても広く使用されています。発表から時を経た今もなお、世界中で愛され続けている吹奏楽の名曲です。
第六の幸福をもたらす宿/M.アーノルド
『第六の幸福をもたらす宿』(The Inn of the Sixth Happiness)は、1958年に公開された同名のアメリカ映画(邦題:『六番目の幸福』)の劇中音楽を吹奏楽用に編曲した作品です。 この映画は、第二次世界大戦下の中国を舞台にした実話に基づいたヒューマンドラマです。理想に燃えるイギリス人宣教師グラディス・エイルウォードが、日本軍の侵攻が迫る中、100人もの孤児たちを守り抜き、混血の中国将校と愛を育む姿を感動的に描いています。
タイトルは作中に登場する宿の名前で、「第六の幸福」には、中国の伝統的な「五福」(長寿、富貴、健康、道徳、天寿)に加え、その人だけが持つことができる「自分自身で見つける唯一の幸福」という意味が込められています。 楽曲は3つの楽章で構成されており、全編を通して「決意のテーマ」と「愛のテーマ」という2つの主要主題が繰り返し登場し、ドラマティックな展開を支えます。映画の感動を伝える雄大で心に残るメロディと壮麗な響きから、今もコンクールやコンサートで非常に人気の高い作品の一つとなっています。
映画「ジュラシック・パーク」より サウンドトラック・ハイライト/J.ウィリアムズ
この曲は、1993年に第1作目が公開された映画『ジュラシック・パーク』の中で使用された楽曲をメドレーにした作品です。現代に復活した恐竜により巻き起こされる数々の悲劇が壮大に描かれた本作品ですが、その大迫力は劇中音楽に由来している面も大きいと言えるでしょう。劇中音楽を手掛けたのは、数多くのグラミー賞、アカデミー賞を受賞している作曲家であるジョン・ウィリア
ムズ。映画『スター・ウォーズ』や『ハリー・ポッター』、『ジョーズ』などの劇中音楽も手掛けており、世界中の誰もが知る名曲の数々を残しています。ジョン・ウィリアムズが描く壮大な恐竜たちの世界をご堪能ください。
ベイ・ブリーズ/真島 俊夫
この曲は、吹奏楽の曲集であるニュー・サウンズ・イン・ブラスの第20集に収録されている1曲であり、発表された1992年から今もなお愛され続けている吹奏楽の名曲です。それまでポップス曲の吹奏楽アレンジが収録されてきたニュー・サウンズ・イン・ブラスで初のオリジナル作品でもありました。吹奏楽界の巨匠でありニュー・サウンズ・イン・ブラスの功労者でもある岩井直溥に捧げて作曲されました。作曲者である真島俊夫も吹奏楽界の巨匠であり、これまでに数多くの名曲を残し、末長く愛されてきています。
本日はこの曲の他にも真島氏の作品を3曲お送りします。真島氏ならではの粋でお洒落な楽曲をお聴きください。
五月の風/真島 俊夫
『五月の風』は1997年度吹奏楽コンクールの課題曲として幅広い年代に知られています。タイトルの通り爽やかな5月の風や風景を思わせる、6/8拍子のコンサートマーチです。行進曲と聞くと日本では歩調に合わせやすい「1・2」のリズムである2拍子が多いですが、この曲は英国風の軍隊行進曲に多い6/8拍子であるため、日本人が苦手とする拍子とも言われています。
冒頭は華やかな金管ファンファーレと木管の合いの手、中間部はクラリネットとサックスによる優雅なメロディー、最後は思わず手拍子をしたくなるほど盛大なフィナーレを迎えます。彩りあふれる5月の風景を思い浮かべながらお楽しみください。
Mont Fuji(富士山)~北斎の版画に触発されて~/真島 俊夫
『Mont Fuji(富士山)』は、日本を代表する作曲家である真島俊夫氏が「日本の旋法と西洋のハーモニーの融合」を目指したシリーズの三作目です。英語の“Mount”でなく仏語の“Mont”を用いたのは、真島氏が敬愛するドビュッシーが葛飾北斎の「富嶽三十六景」にインスピレーションを受けて交響詩「海」を作曲したという逸話に基づき、フランスから見た富士山をイメージして描か
れたからともいわれています。しめ太鼓や鈴の音で表現される日本の伝統音楽の中に現れる西洋の美しいハーモニーから始まり、中間部のホルンソロが美しくも儚い富士山を、クライマックスには金管と木管の荘厳なハーモニーが力強い富士山を彷彿とさせます。場面で移り変わる富士山の情景を想像しながらお楽しみください。