第一生命がベネフィット・ワン株に対抗TOB 変わりつつある日本のM&A

 

10/7、第一生命ホールディングス(第一生命)は福利厚生代行大手のベネフィット・ワン(ベネワン)に対して株式公開買付(TOB)を実施すると発表した。

 

ベネワンには既に医療情報サイト運営のエムスリーがTOBを実施しており、ベネワンも賛同表明していて、ベネワン株を51.16%を保有する親会社のパソナもTOBへの応募契約を締結している。

 

しかしながら、パソナの応募契約はエムスリー以上の価格でTOBが行われた場合、エムスリーと協議できるとされている。

 

上場会社であるパソナは、より良い条件での提案があったのにエムスリーのTOBにそのまま応募すると株主からの訴訟などのリスクが発生するため、第一生命の提案についても検討せざるを得ないのだ。

 

◆ エムスリーと第一生命のTOB条件の比較

 

エムスリーと第一生命のそれぞれのTOB条件を比較してみると、以下のとおりとなっている。

 

・エムスリーのTOB条件

 

公開買付価格:1,600円

公開買付期間:2023年11月15日~12月13日(20営業日)

買付予定数の下限:51.16%

買付予定数の上限:55.0%

 

エムスリーのTOB条件は、TOB後もベネワンの上場維持を前提としており、現在51.16%のシェアを持っている親会社であるパソナから親会社の地位をスイッチするような内容だ。(TOBによる買い付けは比例配分されるので、パソナ以外の株主が55%を超えて応募してこれば、パソナの持ち株51.16%が必ず売れるかは分からないが)

 

・第一生命のTOB条件

 

公開買付価格:1,800円

公開買付期間:2024年1月中旬を目途に開始予定(20営業日を予定)

買付予定数の下限:15.51%

買付予定数の上限:設定せず 

 

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岩谷産業がコスモ株を2割取得 岩谷産業が力を入れる水素ビジネスに成長性はあるか?

 

岩谷産業が村上世彰氏系の投資会社シティインデックスイレブンスなどからコスモエネルギーホールディングス(コスモ)の株式の19.86%を取得した。

 

取得総額は1,053億円、全額を三菱UFJ銀行からの借り入れによって賄う。

 

村上氏系投資会社とコスモの約1年半に対立は、岩谷産業の株式の購入によって急遽終結となった。

 

コスモは村上氏系投資会社の大規模買付けに対抗するために買収防衛策の導入も行っていたが、こちらも廃止すると発表された。

 

なお岩谷産業は公正取引委員会の審査を経て、追加で25万株を取得する予定であり、追加取得出来れば持ち株比率は20%を超えて、コスモは岩谷産業の持分法適用会社となる。

 

◆ 岩谷産業のコスモ株取得の思惑は?

 

岩谷産業がコスモ株を取得したのは、岩谷産業が将来の柱と位置付けている水素事業を推進するのに大きなメリットがあると考えたからだ。

 

岩谷産業は今年の6月に発表した中期経営計画「PLAN27」で、今後5年で水素事業に1,780億円の投資を行うことを発表している。

 

今回のコスモ株の取得はこの1,780億円には含まれていないが、PLAN27では水素ステーション向け投資に330億円を投資するとされており、コスモ株を取得して水素事業でコスモと連携し、全国約2,650カ所のコスモのサービスステーションに水素ステーションを併設することが可能となってくる。

 

これは単独で水素ステーションを増やしていくよりも、ずっと早いスピードで拡大できることになる。

 

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MBOが過去最高の1兆円強に その狙いと背景は?

 

株式市場でMBOによって非上場化を選択する企業が急増しており、2023年は発表ベースで金額が1兆円を超えた。

 

これまで過去最高だった2020年の3,050億円を大きく超える勢いである。

 

11/10に発表されたベネッセホールディングス(株式取得想定額2,079億円)、11/24に発表された大正製薬ホールディングス(株式取得想定額7,077億円)などの、超大型案件が発表されたことが大きい。

 

なぜ今MBOによる非上場化が増えているのか?

 

◆ 東証と物言う株主からの圧力

 

MBOによる非上場化を選ぶ理由は、短期的な株価変動や株主への利益配分に捉われず、中長期的視点で構造改革に取り組めるという説明がなされることが多い。

 

これは概ね間違ってはいないし、非上場化によって長期的な視点での経営への取り組みが出来るようになることは事実ではあるだろう。

 

逆に言うと、上場していると各所からの圧力があり、なかなか長期的な視点に立っての経営を行うことが難しい環境にあるということでもある。

 

MBOによる非上場化が急増しているのには、直近での上場企業に対する2つの大きな圧力が背景にある。

 

東京証券取引所(東証)は今年の3月にPBR(株価純資産倍率=株価が一株純資産に対してどれぐらいの水準にかるかを表す指標)が1倍を割れている企業に対して改善策を開示、実施するように要請した。

 

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