野村證券(上場しているのは持ち株会社の野村ホールディングス)の株価がさえない。

 

 

時価総額も1.8兆円しかなく、PBRも0.6倍程度という評価である。

 

株式マーケットは、バブル以来の高値を付けている。

 

従来であれば野村はもっとも反応してもいい銘柄であるが、現状は無風に近い。

 

実は野村は2021年第2四半期(上半期)で、米国会計基準を適用し始めた2002年3月期以降で最高の上半期利益をあげている。

 

業績は絶好調なのである。

 

2021年上半期のEPS(1株利益)は67.10円

 

たしかに2021年第1Qは記録的な利益を上げており、割り引いてみる必要はあるかもしれませんので、通期の予想は上半期のEPSを2倍でなく1.5倍にするとします。(野村は証券業なので今期の業績予想は非開示です)

 

そうしますとEPSは100.65円、本日(1/20)の株価は568円なので、PERは5.64倍ということになります。

 

凄い低評価です。

 

ちなみに野村の収益構造が大きく変わっていることをお話ししておかなければいけません。

 

かつては最強の個人営業で、そこが稼ぎ頭だった野村ですが、2021年上半期で見ると、営業(リテール)の売上は

総売上7037億円のうち1739億円です。

 

最大の稼ぎ頭はホールセールと言われる法人向け事業で、上半期で4690億円となっています。

ホールセールを大きく分けるとインベストメントバンキング業務とトレーディング業務に分かれます。

 

ちなみにホールセールではアメリカで稼いでいるという状況です。

既にアメリカでのホールセールの稼ぎが、日本でのホールセールの稼ぎを圧倒的に超えています。

ちなみに欧州と日本を除くアジアでのホールセールでの収益を足すと、こちらも日本のホールセールの収益を超えています。

 

野村はリテールを除いて、海外で稼ぐ会社になったと言っても過言ではないでしょう。

 

そう考えますと、少し評価が低すぎるのではないかという気もしてきます。

 

たしかにリテールではSBIなどのネット証券に浸食され元気がありませんが、ホールセールでは日本の証券会社では圧倒的な存在ではあります。

 

しかしグローバルで見ると時代はもっと先に行っています。

 

本日はここまでで、明日以降続きを書きます。

 

 

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