待ち合わせは東海地方のコンビニです。田畑の中にあって、駐車場がテニスコート数面以上あるような、そういう地方のコンビニです。岬ちゃんが来るのを待ちます。
なんでドムなんかと会うのかとお叱りも受けそうですが、マヨエールは若いうちから働く女性が好きみたいです。
18のときから工場で働いている百合子さんとの相性がいいのもあるのかも。岬ちゃんの専門学校は二年制で、職業に密接しているので、卒業後は大学に編入なんかしないで働くのでしょう。20歳の大学生なんて、のんきなものだと思う。安い居酒屋で朝まで飲んで吐いて、就職のことなんかまだ考えないで猿のようにヤリまくる。学業がきつくなってきている大学生もいるかもしれませんが、そうはいっても働かなくていいのだから、気楽なものです。先輩との上下関係だって、おままごとみたいなものだ。嫌ならやめればいいだけですが、工場の寮ではそうはいかない。先輩が箸をとるまでどんなに腹が減っていても食事はお預け。風呂は先輩の後、短時間です。百合子さんが18で入った工場の寮生活のことを聞くと、いかに甘い人生を歩んできたのかと思い知らされます。そして、彼女はマヨエールの手を抱いてよだれを垂らして寝る。
えっと、岬ちゃんの話。
はしっこにワンボックスの軽自動車がゆっくり滑り込んできて、ダボダボの寝巻き姿の女が来る。たしかにドムです。髪は明るい茶色。
戦 闘 開 始
アプリでメッセージを送る。目の前にいます。
ほどなくして、助手席のほうに彼女が来ます。ものすごく緊張しているのがわかる。挨拶を交わして、感動の米と肉に向けて車を出しました。
とにかく緊張しているのが伝わります。擦れた女性ならあさってを向いてスマホをいじっているのですが、彼女は顔の汗も拭かずにずっと前を見ていているのです。
大きな道路沿いの感動の米と肉に着く。ここは、最近東海地方で人気の飯屋で、おかわり自由の釜炊きの白米と、焼いた肉を定食にして出します。1000円くらいで腹いっぱい食べられるというのが売りのようです。
数分もしないで焼いた肉が来る。ご飯のおかわりのコーナーには、漬物類がけっこうあって、好きなだけ取ることができます。ビジネスホテルの朝食くらいの品質ですが、キムチが大人気で、ほぼ空でした。
岬ちゃんはご飯をとにかく食べる。肉をちょっと齧って、あとは漬物で食べてしまう。惚れ惚れする食べっぷりです。
緊張のとけてきた彼女は、学校のことを話してくれる。もうすぐ卒業というのは本当で、仕事先も決まっているそうです。
家は大家族。ひとり暮らしをしてみたいが、お金の問題もあって、しばらく実家暮らしになりそうとのこと。
岬ちゃんにならってマヨエールもおかわりをします。感動の米というけれど、新米ではない。古米です。そうはいっても、国道沿いのラーメン屋とかで出てくる、センベイ用グレードの米よりはずっとマシです。青がっぱを添えて白飯をかっこむ。肉は、死んだ獣の肉ですね。臭い。血抜きもしてない味です。とにかく眉毛も生え揃わない岬ちゃんの不安を取り除いてやろうと、マヨエールは飯をかっこむのでした。
続く