学芸員さんと銀座の闇のカップルが多い和食店で食事をしました。
彼女は、いかに私のマナーに男たちが夢中になったかを話します。
魚をきれいに食べるだけで、男たちはいい印象を持つのだと、すらりとした鼻を心持ちふくらませて、こう、ヒレをとって、骨を外してと、話してくれます。
懐紙で口を隠して、小骨を取り出す動作も、男ウケがいいそうです。
このあと、この小さな口に、自分のナニをと、そういうこと考えて男はウキウキしますからね。
しかし学芸員さんは、某データベースに、茶飯◯食とたくさん書かれています。
男をウキウキさせて、茶飯でひっぱるのをやりすぎたのでしょう。
マヨエールもひっぱられているだけなのかもしれませんが。
そして彼女にOTEATE、ではなくて、小袋に入ったトウガラシを渡しました。
これは、米に虫がわいたと彼女がいっていたからで、これを入れておいてね、という意味です。
OTEATEでひっぱたくのではなく、こうした、ちょっとしたことの積み重ねで、枕をふたつ並べた旅荘に殷することを目指しているのです。
学芸員さんは、八重歯をみせて、笑ってくれました。
そして、最近は辛いものが好きだから、このトウガラシは料理に使ってしまうかも、という。
昔はそんなに辛いもの好きではなかった筈ですが、強いストレスにさらされているのかもしれません。
若いPJさんは、何にでもマヨネーズをかけたり、激辛が好きだったり、そういう人がけっこういるように思います。
とりとめもない話をして、そしてお別れ。
彼女はDBにかかれているように、持ち帰りの料理までは要求しませんでした。
さぁ、彼女とはどうなるでしょうか。
インバウンドの外国人観光客が闊歩して、日本人は端っこを歩いている銀座の往来ですが、彼女は細い足をすばやく動かして、カモシカのように歩いていきました。端っこによらず、真ん中を。
続く