NKはガラの悪い街で、昔、友人ともつ焼き屋で飲んでいたら、解体屋さんたちが喧嘩をはじめ、ジョッキをぶん投げるわ、皿は投げるわ、多いにヒートアップ。しかし仲直りもはやく、おーし叙々苑いこう!といって店とも仲直りして、会計を済ませるのでした。やるからには徹底的にやり、目的を達成したら速やかに兵をひく、理想的な武力行使からの外交交渉による解決でありました。

 

解体屋さんたちが、仲直りに行った叙々苑の向かいに、特殊浴場街があります。かつては、一大歓楽街だったようですが、叙々苑も花屋もなくなり、友人がポイント1だといった「焼き鳥次郎」もいまはありません。1本100円の焼き鳥やニンニクま(ねぎまのニンニクバージョン)をアテに軽く飲みながら、どの姫と対戦するか考える野朗たちでいっぱいのそんな店でした。

しかし、遊びまくりの彼とは違い、マヨエールはいつも「次郎」止まり。

 

しかし今日は違います。満を持してIに登楼です。以前にお世話になった内装職人おすすめがここなのです。ガルシア・マルケスを愛読し、腕はピカ一、決して手抜きなんかしいのですが、金が入るとギャンブル→飲み→登楼のゴールデンルートにいっちゃうので、マヨエールは進捗にあわせて、はい次の材料代と細かく払いながらも、たまに飲みに行き(マヨエール持ち)、しっかりと人間関係を作るように気を払っていたのです。

 

よく、あなたの年代でこういう払い方ができる人はいない、あんたほんと厄介な客だなとぼやかれました。

他の分野の職人さんともお付き合いがあるマヨエール。職人さんは、クリエイティブな分野の人ほど、頻繁に手土産ぶらさげ顔だして、たまには飲んだりしながら、こいつはどんな奴で何をしたいんだということを知ってもらい、都度都度材料代と言って費用を渡すと、短納期でよいものができることを経験として知っていたのでした。

 

そんな内装職人さんおすすめは、Iという老舗です。

若い人なんか面白くない。若さしか勝負できるものがない、こういうところではベテランの技を味わうのがよいので、その中でもダントツなのがIなのだといいます。

早速、Iに入って、エレベーターで待合室にあがると、ヨレヨレのシャツのボーイ?さんがお出迎え。内装は完全に昭和です。

初登楼で慣れてないというと、任せておいてとばかりに、数名の姫の写真パネルを見せてくれました。みなさん、若く見えますがたぶん、あまり歳変わらないのかも、というかんじ。しかし内装職人さん、観音様のお告げを信じて、地方PJさんのような、飾らぬかんじがあるN姫を選びました。コースは、忙しなくてはかなわないので、長い時間でお願い。

 

準備の間、お待ちくださいと案内された待合室には、飲み物も雑誌もありますが、何しろ恥ずかしいのは他のお客さんもいるところ。みなさん、堂々と寛がれているので、マヨエールもそれにならって、栄養ドリンクをキメながら、卑猥な本のページをめくるのでした。