元アメ女、埼玉の女のにおい、本を読まない、何にでもランチョンミート(向こうでSPAMは高級品)、まったくマヨエールの好みに反するMさん。

どこがいいのかというと、剛毛なところくらいしか思いつかない。あの吉田うどんくらい太い剛毛が肌にあたると、異常に興奮して、連続で出来るくらい漲ってくる。本能のままの、動物のような交わりができる。すっぽんを食べたあと、5回連続でしたこともあったくらい。

 

とはいえ、Mさんとはよく喧嘩になった

彼女は婚活もしていたので、マヨエールが余計なことをいうのである。

「男の胃袋をつかむには、料理だ。月謝出してあげるから、料理教室にでもいって・・・」

「え? ウチがメシマズってこと?! 今はミールキットあるもん!」

「あれ高いだろ? 冷蔵庫の中のもので何かパパっと作ればいいんだよ」

「みんながそんなことできるスキルがあるわけじゃない!」

Mさんはブチ切れる。

さらにマヨエールが火に油を注ぐ。

「ネアンデルタール人だって、料理をして花を飾ったんだぞ。それなのになんだ君の荒廃した生活は! もはやヒトじゃない、チンパンジーじゃないか!」

(彼女も、こんなゲスい活動をしている男にここまで言われたくなかったと思う。ごめんなさい)

 

そこそこのレベルPJさんは、Pをたてるのだ。社交飲食店の酌婦のように、さしすせそ、ができる。

ところが、彼女は感情をむき出しにしてくる。そこに魅力を感じていたのかもしれない。

 

Mさんは沖縄の名家の出で、「琉歌」の心得があった。

和歌のような定型詩であるが、八 八 八 六を基本とする。そして、里謡のように集団の中で歌い継がれているものもあれば、女が男に対して詠むものもあるという。彼女は、親から琉歌の手ほどきをうけていた。

 

そういう話を聞いていると、ごめん、チンパンジーはいいすぎた、とマヨエールは素直に謝り、剛毛を求め、彼女は応じ、そして「草月でもいいから、ちょっと習ってきたら・・・」とまた余計なことをいって、ブチ切れられて、のループ。

 

うたを詠む女性には魅力がある。魂がある。自らの言葉を持っているのだ。