私は恥ずかしい。このような闇のブログで、据え膳を食わなかった話だとか、旧友との邂逅だとか、なに普通のことを書いているのだ。
不惑をこえても迷いまくりの、P活ゲスブログの本道に立ち返らねばならない。
定期さんの智慧の実は、大きい。
「君のような、才能があって頭のよい女性の実は、大きい。」
実と蜜を味わいながら、そういうことをいったら、定期さんは大きく身体を反らした。
達したのではない、そんなことはじめて聞きましたと、大笑いされた。
「でもね、君みたいな存在と、出会えるなんて思わなかったよ。」
「私も、なにか大きなことがない限り、ずっとお会いしたいと思っています。」
彼女はもう、大人会してだいぶたつのに、ちっとも下卑たかおりがしない。少女のかおりのままなのだ。
その彼女を抱き寄せて、大人会の前にみたバーナード・リーチの器の話をした。
彼女は、人間国宝だなんだの器よりも、バーナード・リーチの器が一番気に入ったという。
「そうか、駒場の日本民藝館には行ったかい? あそこは、けっこういいものがある。」
「まだです。民藝というものが、どうもわからなくて。」
自分も君の蜜壺が、まだわからないと、彼女をふたたび抱き寄せた。
「そういえば、故宮にはいったことある?」
「まだ、ないんです。」
「東博や奈良博なんか勝負にならない。あそこにあるのは、みんな本歌(本物のこと)。たまに東博にくれば、入場制限のかかる王義之の書が、そのへんに展示されている。なにしろ、蒋介石がいいものを全部もって台湾に逃げてきたからね。あそこは、人類の文明がすべてある。」
「見てみたい・・・・ いつか、連れていってくれますか?」
「ああ、行こうか。」
台北の旧友に相談しておけば、大陸の観光客が展示ガラスをベタベタにする前に入れてくれるw
そして、宿は陽明山にとる。北投よりも、硫黄のきいたいいお湯である。湯上がりの彼女のかおりは、どう変化するか。
地雷PJのプロフに、「見たことのない世界を見せてくれるひとと出会いたい。」というものがある。
この道のご先輩方ならばよくご承知の筈。
まあこういう活動だから、いつ彼女から連絡が途絶えてもおかしくはない。
けれど、本心から、彼女に故宮をみせてあげたいと思う、さまよえる不惑のPなのであった。