先月は、正行さんの学業が忙しく、時間をとったデートは今月のお盆明けにリスケ。

彼女を見ていると、寝食をわすれて、厚い本と格闘した時代がマヨエールにもあったなあということを思い出します。

 

酷暑の中、時間をとってくれた正行さん。どこか思い詰めた顔をしているので

今日はそんなに時間がとれないでしょう? はやく解散しようねといったら、彼女はようやく安堵の表情をうかべて、今回は封筒いりませんといいました。こうなると、梃子でも動かない頑固な彼女。

 

前から彼女がいってみたかったという中華で魚を一匹買いして、清蒸にしてもらう。

熱い油をまわしがけたせいか、皮はパリっと、中はしっとり。薬味の生姜や香草の味がきいて、実においしいです。

 

どうやったらこんなにしっとりできるんだろう、驚く正行さん。

 

頭の部分おいしいよ、と正行さんに魚を取り分けると、彼女は上手に頭を食べながら、一番おいしい目玉をマヨエールのお皿にのせてくれました。一緒に食べようねといって、片目をかえします。

彼女とは本当に食の好みが似ていますw お酢の使い方もそっくり。

 

だいぶ余ったので、残りを包んでもらって、いつものところへ。

正行さんはいつもの少女のかおり、少女のような声。

この日は手をつないだままで、双方果てました。

15分だけ、というので目覚ましをセットして一緒に寝ます。彼女の寝顔は無防備そのもの。

目覚ましが鳴って、あと、10分というので、15分延長します。小さく寝息をたてる彼女、本当にかわいいなあ。

このひととき、マヨエールはなんとも言えない幸せに包まれます。この顔を知っているのは、自分だけ。

でもかわいいとは口にできません。かわいいというと、彼女はそれって子どもにいうみたいだから、やめてくださいと本気で怒るのです。

 

一緒にお風呂に入って、コーヒータイム。

勉強がんばって、あ、これは車代、そういって封筒を差し出したら、彼女はすまさそうな顔で、ようやく封筒を受け取ってくれたのです。

 

真夏の情事ならぬ、学業の合い間の情事は、一瞬でしたが、なんとも忘れられない、あの魚のようにしっとりしたものとなりました。

 

今月に続く