青森県農業公社が県内過去最大の負債額で民事再生法を申請 | 公会計の動向

青森県農業公社が県内過去最大の負債額で民事再生法を申請

 読売オンライン青森ページが8月3日に掲出した「農林公社再生法申請 負債367億 」は、多額の負債を抱える「青い森農林振興公社」が2日、青森地裁に民事再生法の適用を申請したと報じる。負債額は約367億円とのこと。公社は来年4月、森林の所有者に代わって植林し、伐採で得た販売益を所有者と分け合う「分収造林事業」を県に移管して解散するが、今後、販売益が得られるかは不透明で、357億円以上の負債が県民負担となる可能性は高いと記事は伝える。帝国データバンク青森支店によると、県内では過去最大の破綻とか。分収造林事業への投資で県からの借入額は234億5308万円、日本政策金融公庫からは132億4428万円に達していたとか。県からの借入金は、分収林(資産価値評価額6億8600万円)で代物弁済し、県は差し引いた分(227億6000万円)を債権放棄するとのこと。公庫分は保有する現金4億1900万円をあて、国が交付税で一部穴埋めする第3セクター等改革推進債を活用して県が肩代わりするとか。民事再生手続きは、同推進債を活用するのに必要との由。公社は今後、地権者らに説明会を開き、10月末には再生計画案を示すとのこと。県は移管を受ける分収林の経営を民間に委託して伐採後に販売益を得たい考えだが、木材価格は低迷しており、経営上の課題は多いと記事は評する。同事業は昭和45年に公社の前身「県造林公社」が始めたもので、1万ヘクタールの森林を整備したが、採算が悪化し、県は平成22年12月、同事業を県に移管して公社を解散する方針を決めた経緯がある。


 読売サイト青森ページが9月29日に掲出した「農林公社破綻 野党、知事の責任追及 」は、県内で過去最大の破綻となった「青い森農林振興公社」を巡って、28日の県議会一般質問で三村知事の責任について県と野党側などが激しい攻防を繰り広げたと報じる。共産党の安藤晴美県議は木材価格の低迷が公社の経営悪化の原因としながらも、「県や公社が林業再生のために国に意見をどれだけ述べてきたのか」と知事の責任を追及し、古村一雄県議(無所属)も「歴代の県政から(公社問題を)引き継いだだけで損な役割を務めているだけという風情だ」と知事を厳しく責め立てたとか。これに対し、三村知事は「国は抜本的な経営改善対策を講じなかった」と国の責任を強調し、知事就任後に新規造林を中止するなどの対策を講じたと説明したとのこと。一方、与党・自民党の蛯沢正勝県議は「林業を取り巻く厳しい環境のもとで、臆することなく決断し、前向きの対応だ」と県を評価し、援護射撃を受けた県側も、雇用や地域経済振興などに公社が一定の役割を果たしたと訴えたとか。


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 読売オンライン青森ページが11月2日に掲出した「農林公社破綻で県民負担は356億円 」は、森林所有者に代わって植林し、伐採で得た販売益を所有者と分け合う分収造林事業の失敗で破綻した「青い森農林振興公社」が1日、保有する分収林や現金を債務の弁済に充てる「再生計画案」を10月31日付で青森地裁に提出したと発表したと報じる。県民負担は約356億円にのぼる見通しとか。計画案によると、債権者の県と日本政策金融公庫、三八地方森林組合の債権総額は366億9799万円で、計画案では公社は、分収林(6億8580万円)と現金(4億1947万円)の計11億528万円を弁済に充て、県は公庫の債権を引き継ぐため、弁済額を差し引いた県分227億4728万円と公庫分128億4543万円の債権額を足した額が県民負担とのこと。来年1月22日に青森地裁が債権者集会を開き、再生計画案の承認を得た上で、2月に計画を決定し、公社は計画に基づき弁済を行い、4月に分収造林事業を県に移管して解散するとのこと。


公表資料:民事再生計画案の提出について