宿泊施設の指定管理者である三セクが不渡りを出して倒産 | 公会計の動向

宿泊施設の指定管理者である三セクが不渡りを出して倒産

 信濃毎日新聞が4月3日に掲出した「大町の三セク「あすかの杜」清算へ 1回目の不渡り 」は、長野県大町市所有の温泉宿泊施設「明日香荘」など3施設の指定管理者で、経営難に陥っていた市出資の第三セクター「株式会社あすかの杜(もり)」が2日、1回目の不渡りを出したと報じる。取締役会は同日、「自力再生は難しい」として破綻状態にあることを認め、同社を清算する方針を決めたとか。主力の明日香荘は当面の予約客に対応するため、少なくとも4日まで営業し、従業員31人の処遇などは弁護士と検討するとのこと。温泉宿泊施設「さざなみ」は2日に営業を停止し、従業員3人は退職していて、食堂「たかがり」は冬季閉鎖中とのこと。同社によると、2011年3月期決算は売上高1億8400万円、純損失92万円余、累積赤字1800万円だったが、ことし1月末の負債総額は納入業者への未払い金約3千万円を含め約9600万円で、他に従業員31人の2、3月分の給料計約880万円が未払いになっているとのこと。高橋忠芳社長は取締役会(非公開)で、約960万円の手形がこの日決済できなかったと報告し、資金繰りはすでに限界のため、経営継続断念で一致したとの由。高橋社長は取締役会後の取材に「市と住民の大切な出資金などを失う結果になり、深くおわびしたい」と述べたとか。同社筆頭株主の市は「明日香荘は地域振興の柱」(同社取締役の相沢文人副市長)とし、新たな指定管理者を選定するまで、市による直営や3施設の経営分離などの善後策を検討するとしているとか。3月の市議会で経営難が表面化して以降、高橋社長や市は昨年来の急激な経営悪化の理由を東日本大震災などの影響としてきたが、この日の取締役会では詳細な資料を求めて経営実態を検証することを確認しており、相沢副市長は「第三者機関設置の必要もある」と述べたとか。