長野県が水源林対策
信濃毎日新聞が1月27日に掲出した「県、水源地の公有化を促進 市町村と保全へ連携 」は、長野県内の水道水源地のうち、私有地や所有者不明の土地にあり、法律や条例による取水・開発の規制がかかっていない場所が100カ所以上ある問題で、県が、市町村による「公有地化」を促すことなどを柱とする対策案を固めたと報じる。水源林を森林法で開発が制限される「保安林」に指定したり、市町村が土地所有者と協定を結んで管理していく手法も取り入れ、水源の保全を図るとのこと。県はこれとは別に、水源地周辺の土地を売買する際、事前に知事への届け出を義務付ける条例の検討も始めており、市町村と連携し、公有地化など複数の対策を組み合わせていくことで、保全の効果を高めると記事は伝える。信濃毎日新聞が昨年12月、県内の公営水道事業者を対象に実施した調査では、地下水を利用する水道水源地のうち235カ所が私有地か所有者不明の土地にあり、102カ所については法律や条例による取水・開発規制がないことが判明していて、取水目的の森林買収などに対処しきれない懸念が出ており、こうした水源地について県は市町村側に、(1)市町村が水源地を取得・管理する公有地化、(2)県が保安林に指定、伐採や土石の掘削を制限する保安林化、(3)市町村と土地所有者が水源地保全を目的とした契約や協定を結ぶ、の3案を示した上で、水源地や周辺の状況に応じ、どの対策を取るか判断してもらう考えとか。このうち公有地化については、買収費用が原則として市町村の負担になるため、対象を水源地付近に絞り込み、水源に影響を及ぼす周辺区域には保安林指定をかけるといった対応も考えているとの由。私有地にある水源について、既に公有地化を進めたり、検討したりしている市町村などもあるが、費用や買収交渉がネックとなって進まないケースも少なくないとみられ、県は所有者への説明会などを通じ、市町村を支援していく方針とか。県は昨年2月、林務部や環境部など複数の部局による検討チームを設け、水資源や水源林を保全するための対策を検討してきたとか。