仙台空港線は上下分離方式へ | 公会計の動向

仙台空港線は上下分離方式へ

 河北新報社サイトが23年9月6日に掲出した「仙台空港アクセス線鉄道資産 宮城知事、買い取り表明
」は、村井嘉浩宮城県知事が5日、経営難に陥っている第三セクター「仙台空港鉄道」(名取市)再建のため、仙台空港アクセス線の駅舎や橋脚など同社の鉄道資産を買い取る方針を表明したと報じる。自治体が施設を保有し、鉄道会社は運行に専念する「上下分離」方式の導入で、早期の黒字化を目指すと記事は伝える。村井知事は定例記者会見で「アクセス線は県の経済発展を支える重要な社会資本。震災復興を進めるためにも、安定的に維持・継続させる必要がある」と述べたとか。経営悪化の要因については「当初の見込みより利用客が少なかった上、震災で半年以上も運行できなくなる特殊要因が重なった」と説明し、「買い取りにより、会社の負担は間違いなく軽くなる。早期に経営を軌道に乗せたい」と理解を求めたとの由。利用客1日1万人の需要予測に関しては「(7割にとどまった)結果が全て。予測が甘いとの批判は甘んじて受ける。真摯に反省したい」と責任を認めたが、「(鉄道建設は)間違った投資ではなかった」と強調したとか。村井知事は仙台空港の国内線が増便されたことを挙げて「アクセス線も利用客を呼び戻せる可能性は十分ある」との認識を示し、「会社は経営の効率化を図った上で、運賃引き上げも検討すべきだ」と注文を付けたとか。一方、県幹部は5日、同社に出資する山形県や仙台、名取、岩沼各市に対し「直接的な負担は求めないが、何らかの支援がもらえるよう相談したい」との考えを示したとのこと。今回、県が買い取るのは全長7.1キロのうち6キロ分の橋脚、杜せきのした駅と美田園駅の駅舎、仙台空港敷地外の土地で、取得費は85億1000万円とか。補正予算案に計上し、15日開会の県議会9月定例会に提出するが、買い取りが実施されれば、会社は売却益と自己資金で金融機関からの借入金約87億円を繰り上げ返済するため、金利や固定資産税の負担が軽減されるとの由。