岐阜市の不正経理
朝日が12月20日に掲出した「岐阜市の不正経理 ルール無視「慣行」横行 」〔広島敦史〕は、岐阜市の一連の不正経理の背景について報じる。市の内部調査委員会は10月、出張費不正問題の背景を「市長の日当と宿泊料を調整(減額)しないことが慣例になっていた」と結論づけたとか。市長のスケジュールは流動的で事前調整が難しく、職員が事後の確認も怠ったため、出張費が本来よりも多く支給されていたとのこと。岐阜市にも、ほかの自治体と同じように出張費を正しく支給するための条例や施行規則があるが、調査委の言う「慣例」に従えば、過払いは見逃されることになるが、秘書課職員は、会計課の審査を通すために公文書を改ざんしており、犯罪になりかねない行為が、「慣例」だからといって許されるはずがないと記事は説く。会費で夕食代を払った細江市長の出張で、書類の文言が削除されていたが、市の宿泊料には夕食代が含まれ、夕食相当額を減らさなければ、「二重取り」にあたるケースだったとか。別の同じような出張では宿泊料を減額し、会計課もそうした運用であるのに、市行政部は改ざんを認める一方で、支給額は「適正だった」と突っぱねたとか。問題の出張は、内部調査の対象外であり、行政部が二重取りを認めれば、細江市長は余分に受け取った分を新たに返さないといけなくなり、市が従来の運用を否定し、条例と施行規則の趣旨にも反する対応をしたのは、返還を免れるためとしか思えないと記事は伝える。市が運営する岐阜競輪場の不祥事も深刻であり、一部の職員によってルールを無視した不正がまかり通っていたとか。イベント用のステージ、噴水、喫煙室など、予算に計上されず、計画にもない工事の大半を、特定の幹部職員が部下に命じており、部下が業者への支払いに困ると、工事の分割発注を意味する「ちわる(割る)」という方言を用い、「昔はちわってたもんや」と不適正な処理を指示したとのこと。競輪事業課の幹部らは不正が明らかになるたび、取材に対して「来場客の減少に歯止めをかけようと思った」と繰り返したが、ルールをないがしろにしたファンサービスなどありえないと記事は説く。不正の発覚を防ぐため、公文書の請求があると架空工事をひそかに取り消し、適正な手続きを装い、取材と記者会見では虚偽の説明を繰り返し、うそをうそで上塗りし続けたとのこと。「裏金や業者との癒着はなかった」という言葉に、すぐには納得できないと記事は評する。