政策コンテストを実施してみたが……
毎日jpが12月1日に掲出した「政策コンテスト:AB評価6割強…かすむ政治主導 」〔谷川貴史、坂井隆之、高橋昌紀〕は、政府が1日、23年度予算で各省が政策を競い合う「政策コンテスト」の評価会議(議長・玄葉光一郎国家戦略担当相)を開き、189事業の評価結果を決定したと報じる。対象は「元気な日本復活特別枠」向けに各省が要望した事業で、A~Dの4段階評価のうち最高ランクのA判定には防衛省の「在日米軍駐留経費負担」(思いやり予算)など41事業を選定し、B判定だった78事業を含めて全体の6割強が高い評価を受けた一方、予算化が困難なD判定は27事業にとどまったとか。評価会議で玄葉氏はコンテストの意義について「(要望事業について)パブリックコメント(意見公募)や公開ヒアリングを行い、国民の前で予算編成を進めてきた。今回の評価に沿って、メリハリのきいた予算配分をしていきたい」と強調したとのこと。コンテストでA、Bの評価を受けた119事業のうち82事業は、政府が6月にまとめた「新成長戦略」や民主党マニフェスト(政権公約)の関連事業とか。コンテストの結果を受け、財務省は「特別枠」の財源を各省に配分するための本格的な査定作業に移るが、各省の要望が総額2.9兆円に達したのに対し、現在確保できている財源は1.3兆円程度に過ぎないため、コンテストでどれだけふるいにかけられるかが焦点だったところ、高評価のA、B判定だけでも要望額は計2.3兆円で、判定をどこまで予算額に反映させるかの基準も明確ではなく、絞り込み作業は難航必至と記事は伝える。特別枠は、各省庁が概算要求段階で歳出を22年度予算比で1割以上削減し、浮いた分のうち「1兆円を相当程度上回る額」を財源に充てるが、政府は、現在確保できている1.3兆円に加え、特別枠向け以外の予算要求をさらに削り込んで、特別枠の規模を2兆円に近づけたい考えとか。それでも、国債費を除く歳出を71兆円以下に抑える政府目標達成のためには、要望を1兆円前後絞り込まなければいけない計算との由。だが、「民間に任せるべきだ」「緊急性が高くない」などの理由でD判定が付いた事業の要望額はわずか312億円にとどまっており、要望額の削減・見直しが必要なB、C判定の事業についても削減幅は明記せず、要望する官庁側に交渉の余地を残していて、どの事業をどれだけ削るかの判断は、ほとんど財務省と要望側官庁の折衝に先送りされたのが実情と記事は評する。菅直人首相は1日、首相官邸で記者団に「雇用と成長を重視して(自分が最終的に)判断する」と強調したが、要望側官庁の抵抗は必至であり、求心力低下が著しい首相がどこまで指導力を発揮できるかは不透明で、財源の手当てができないまま特別枠が膨らむ恐れも否定できないと記事は説く。