三セク債の活用が始まった
日経電子版が8月7日に掲出した「北関東の不振3セク、処理始動 住宅・森林開発の公社対象に」〔水戸支局 大林卓〕は、北関東で経営の悪化した第三セクターの処理が進み始めたと伝える。解散などで発生する資金負担を地方債で賄う「第三セクター等改革推進債」を国が創設したことで、自治体が決断しやすくなったと記事は伝える。茨城県高萩市は市住宅公社の解散を決め、栃木、群馬両県も森林開発にかかわる公社の整理を検討しているとか。ただ、三セク債は25年度までの時限措置であり、経営が厳しい三セクはまだ多く、各自治体は迅速な判断を迫られると記事は評する。記事は、高萩市の三セク、市住宅公社が開発した「グリーンタウンてつな住宅団地」について、バブル崩壊後に事業化したが分譲が思うように進まず、分譲済みは当初計画の2割程度であり、13万7000平方メートルが未造成のままとなっていて、地価下落も響き債務超過に陥ったとし、有識者による検討委員会は1月に市に早期の解散処理を提言しており、公社理事長でもある草間吉夫市長は「過去の責任を問うのではなく、負債をどう処理するかが重要」と、6月に破産処理に踏み切ったと伝える。解散にあたり市は住宅公社が金融機関から借り入れた47億円を損失補償する必要があるが、市の財政力で一括返済は実質的に不可能なため、検討委は三セク債活用を打ち出したとのこと。市長も「三セク債は早期処理に欠かせない制度だった」と強調しており、市は今秋にも47億円の地方債を発行し、利子を含めて18年間をめどに償還するとのこと。それでも年間の負担は約3億円に達し、「市全体で痛みを分かち合うしかない」としているとか。茨城県の住宅供給公社も同様に債務超過が膨らみ、県は三セク債を使って解散させる方針を決めていて、関連議案を9月議会に出す予定で、発行額は380億円に達する見通しとか。