一律削減シーリングは困難 | 公会計の動向

一律削減シーリングは困難

 朝日が7月19日に掲出した「一律1割削減に異論噴出=20日に骨子を提示―概算要求基準 」は、野田佳彦財務相が20日の閣議後の閣僚懇談会で、23年度予算の概算要求基準(シーリング)の骨子を各閣僚に提示すると報じる。厳しい財政状況を踏まえ、各省庁に対し社会保障費などを除く政策的経費について一律1割程度の削減を要請する方針だが、一律削減方針には閣僚の間から異論が噴出しているほか、民主党内には予算規模の維持を求める声が高まっており、政府が目指す月内の閣議決定が遅れる可能性もあると記事は伝える。一律1割削減は、国債費を除く一般会計の歳出を10年度並みの71兆円に抑えつつ、医療・介護や環境などの成長分野に重点配分する最大1兆円の特別枠の財源を確保するのが狙いで、既存予算の削減に成果を上げた閣僚にはこの特別枠を優先的に配分し、予算の大幅な組み替えを促すとのこと。ただ、一律削減方針に対し、前原誠司国土交通相が、22年度予算で既に前年度比18%減と大幅削減した公共事業費を例外扱いするよう主張しており、また、農家の戸別所得補償の完全実施のため1兆円規模の予算が必要な山田正彦農林水産相は「(省庁ごとに要求額の上限を設ける)かつてのシーリングみたいなものはできない」とけん制しているとか。政府関係者は「ある事業で予算を削られても、他にいい事業を出してくれば予算を取ることができる。不満のある省庁は自信がない証拠だ」と強調するが、参院選大敗で首相の求心力が低下する中、閣僚の予算要求を抑え込むことができるか不安視されると記事は評する。