就職安定資金融資制度の悪用 | 公会計の動向

就職安定資金融資制度の悪用

 東京新聞が6月15日に掲出した「失業者融資悪用、不正疑い4億 逮捕者10府県、実態調査へ 」〔共同〕は、仕事も住まいも失った人を対象に、賃貸住宅に入居するための敷金・礼金や生活費を貸し付けている国の「就職安定資金融資制度」の悪用が相次ぎ、約4億3千万円がだまし取られた疑いがあると報じる。融資窓口の全国労働金庫協会(東京)と厚生労働省が明らかにしたもので、昨年夏ごろから詐欺事件が相次ぎ、逮捕者も静岡、愛知、大阪、大分など10府県で出ているとか。回収できなければ国の負担となり、長妻昭厚労相は15日の記者会見で「調査をし、どういう対応をするのかを決めていきたい」と述べ、制度の見直しを示唆したとか。制度はリーマン・ショック後の20年12月に開始され、全国労働金庫協会や厚労省によると、今年5月末までに総額約93億円が融資されたが、暴力団関係者が関与したとみられるものや詐取目的が明らかなものが365件、計約4億3千万円が融資されており、うち94件については既に警察に通報したり、被害届を出したりしたとの由。