大阪市がピンチを自覚
朝日が7月16日に掲出した「大阪市「第2の夕張」危機 財政再生団体に転落、試算で 」〔島脇健史〕は、大阪市が今後10年間の収支見通しで、27年度にも財政破綻状態の「財政再生団体」に転落すると試算していると報じる。景気悪化で税収が大幅に落ち込んでいるためで、今後3年間の税収は昨秋の見通しより2千億円減り、10年後には2600億円の収支不足になるとしているとか。地方自治体財政健全化法に基づき、財政再生団体になると財政再生計画の策定が義務づけられ、国の管理下で市民サービスの大幅な見直しなどを迫られることになると記事は伝える。市は昨秋の試算で、23年度までの税収を2兆600億円と見込んでいたが、今年度予算では1200億円減少すると下方修正しているものの、その後の市内企業の業績悪化が市の予想を超えており、税収はさらに800億円落ち込み、1兆8600億円にとどまるとしているとか。今後、税収が伸びても生活保護費の大幅な増加も見込まれることから、30年度に2600億円の累積赤字になると試算しており、大幅な歳出削減に着手しなければ、26年度には実質赤字比率が基準の11.25%を上回って財政破綻手前の早期健全化団体となり、27年度には同比率が基準の20%を超え、財政再生団体に転落するとしているとの由。総務省によると、旧法(地方財政再建促進特別措置法)による財政再建団体は北海道夕張市のみで、現行法に基づく早期健全化団体、財政再生団体に転落した自治体はないとか。今回の収支見通しには、第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)の2次破綻に伴う最大495億円の損失補償などの要素は含まれておらず、実情はさらに厳しいとみられるとか。平松市長は昨年、職員給料の5%カットなど21~22年度に688億円の歳出削減策を打ち出したばかりで、敬老優待乗車証の有料化案など一部の削減案は、市議会の反対で暗礁に乗り上げているとのこと。