経財会議が特別会計を取り上げる | 公会計の動向

経財会議が特別会計を取り上げる

 朝日は7月29日に「特別会計の無駄にメス 経財会議、数値目標は合意せず」〔庄司将晃、山川一基〕を掲出。

 記事は、政府の経済財政諮問会議が28日、特別会計にメスを入れることを決めたと報じる。道路関連の特会から職員向けマッサージチェア購入費が支出されるなど「無駄遣い」が相次いで発覚したためだが、肝心の数値目標に異論が出るなど具体策の検討には壁もあると記事は伝える。この日の会議で民間議員の一人が「特会は不透明で、『伏魔殿』という印象を国民に与えている。わかりやすく改革すべきだ」と訴えたとか。民間議員が提案した特会改革の目玉は、公益法人への支出や人件費・事務費の効率化に関する数値目標の新設で、特会は事業ごとに独立させた予算で、各省庁が管理しており、20年度では21会計あり、歳出総額は国の一般会計予算の4倍以上の約368兆円に達し、会計間の重複分を除いても約178兆円になるが、民間議員はこのうち、国債償還など資金管理のために便宜上置かれている特会などを除いた、公共事業やエネルギー対策に関する特会を数値目標の対象に挙げたとか。歳出額は計11.2兆円で、一般会計で進めてきた「公共事業費3%削減」などのタガを、特会にもはめる狙いがあるとのこと。民間議員は特会全体を対象に「埋蔵金」とも呼ばれる積立金や剰余金について共通の基準をつくって監視することも提言しており、特会に含まれる空港や港湾などの施設ごとの収支も開示させることを求めたとか。ただ、この日の会議では、額賀財務相は数値目標に対し「一律に対応を定めることはできない。特会ごとに個別に対応したい」と難色を示し、合意には至らなかったとのこと。財務省によると11.2兆円のうち約5兆円は一般会計から繰り入れられているため、概算要求基準での削減目標の対象となるが、残りの約6兆円については巨大地震に備えた「地震再保険特会」や特許申請数に影響を受ける「特許特会」など「削減目標にそぐわない」(幹部)とのこと。結局、無駄ゼロを進める「行政支出総点検会議」で特会について総点検することに加え、一連の改革案について諮問会議で再度議論し、可能なものから年内に決定する運びとなったとの由。しかし、特会改革が政府の「歳出改革の柱」であることに変わりはなく、特会の多くには特定財源から自動的に税金が流れ込み、財務省や国会の監視が弱いと言われていて、小泉政権下で18年に成立した行政改革推進法では、31あった特会を23年度までに17に統廃合し、5年間で約20兆円を一般会計に繰り入れることになっているが、その後も、多額の職員のタクシー代やマッサージチェアの購入など道路特会などを舞台にした無駄遣いが次々と明らかになった経緯があり、福田政権は、社会保障費をまかなう増税を国民に求める前に、特会の無駄遣いを洗い出す必要に迫られていると記事は締め括っている。