国会膠着のあおりでWTCの再生支援が困難に
MSN産経ニュースは6月20日に「地域力再生機構の支援困難に WTC最終処理」を掲出。
記事は、産業再生機構の地方版として内閣府が設立を目指す「地域力再生機構(仮称)」法案が、後期高齢者医療制度などをめぐる与野党対立のあおりから合意のめどが立たないため、今国会での成立が困難な状況になり、継続審議となる見込みと報じる。経営危機に陥っている大阪市の第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC、特定調停が成立)が再生支援事業の主要案件として浮上していたが、WTCの2次破綻に同機構の創設が間に合わない可能性が高くなっていると記事は評する。地域力再生機構は、ダイエーや旧カネボウなど大企業を中心に計41件の再建を手がけ、昨年3月に解散した産業再生機構の手法を引き継ぎ、全国の自治体が抱える赤字三セクや地域中核企業の再生支援を目指すものだが、再生可能な事業を切り離して債権を整理し、投資ファンドを含めた民間に売却するなどのスキームを検討し、自治体の負の遺産を処理することで、地域活性化につなげる狙いがあるとのこと。計画では資本金300億円で、国、都道府県、民間金融機関が3分の1ずつの100億円を出資することになっており、赤字三セク再生の切り札として期待されているが、継続審議となると、次期国会の今秋の臨時国会で法案が成立したとしても、その後に資金集めが始まるため、地方議会の審議などを考えると本格始動は早くても来年度以降になるとか。対象案件とされていたWTCは現在、2次破綻の危機に直面しており、すでに入居する市部局の賃料が高いとの批判から、市は今年4月にさかのぼって8・5%引き下げる方向でWTC側と協議中で、賃料が下がれば、現在の入居率が維持できても平成21年度には破綻する見通しで、さらに賃料が不当に高いとして市民団体が市を訴えている住民訴訟の判決が6月26日に迫っていて、判決次第ではさらに破綻時期が早まる可能性もあるとか。市は処理策の検討に入っており、地域力再生機構の活用も選択肢に入れていたとのこと。平松邦夫市長は19日、WTCについて「中途半端の状態でおいて置くわけにはいかない。地域力再生機構が成立したときに、市民負担を減らしたり、市民に対する説明責任を果たすためにどう利用できるのかを見極めていきたい」と話し、機構設立になお強い期待感をにじませたとか。