中小企業高度化資金で「地域改善対策枠」で不良債権化
朝日は9月2日に「同和枠280億円不良債権 21府県実施中小企業資金」を掲出。
記事は、都道府県などが融資する中小企業高度化資金のうち、同和対策の一環として設けられた「地域改善対策枠」による貸付けについて、21府県で残高の72%に当たる280億円余りの返済が半年以上滞り、不良債権化していると報じる。高度化資金の延滞率は全体では17%で、同枠の回収率の悪さが突出していて、記事は、行政側の融資審査の甘さや回収努力の不十分さが原因とみられると評する。延滞分のうち約125億円は「破綻先債権」に分類され、回収が困難視されているとのこと。朝日新聞が地域改善対策枠での融資実績がある21府県と、共同で融資にあたっている経済産業省所管の独立行政法人「中小企業基盤整備機構」(中小機構)に取材したもので、群馬、滋賀、京都の3府県は金額を明らかにせず、不良債権額はさらに膨らむ見通しとか。18年度末の21府県の高度化資金全体の貸付残高は、約3087億円で、うち地域改善対策枠は1割超の約388億3000万円で、返済日から半年以上経過しても未回収の「延滞残高」は約280億6000万円だったとか。このうち4割を超す約125億8000万円が、貸付先の組合などが休業したか、銀行取引停止処分を受けた破綻先債権とのこと。府県別にみると、愛知、兵庫、福岡など11県の延滞率は100%で、うち長野、岡山、高知、大分、宮崎の5県で貸付残高すべてが破綻先債権であり、延滞残高、破綻先債権の金額が最も多かったのはいずれも和歌山県で、延滞残高が約91億9000万円、破綻先債権が約27億6000万円とのこと。一方、貸付残高34億円超の大阪府は延滞がないが、これは、府が各市に融資し、市が施設を建設して、組合などに賃貸しする方式をとっているためとの由。延滞債権とは別に奈良、兵庫、和歌山、福岡の4県には、債権が税法上の時効などで回収不能となった「不納欠損金」があり、計約19億8000万円を簿外処理していて、滋賀、鹿児島両県は議会の議決を経て計約17億4000万円の債権放棄に踏み切ったとのこと。