緑資源機構の公益法人相手の発注は丸投げ
産経Webサイトは5月1日に「林道談合 公益法人が「丸投げ」か 業務せずマージン10~20%」を掲出。
記事は、 農林水産省所管の独立行政法人「緑資源機構」の官製談合疑惑で、独占禁止法違反の容疑で公正取引委員会の強制調査(家宅捜索)を受けた公益法人が、受注事業をそのまま別の業者に下請けに出す「丸投げ」を慣例的に行っていた実態が関係者の証言で明らかになったと報じる。公益法人は実際の業務はせずに、機構からの受注額と下請けへの委託料の差額をマージンとして得ており、機構は制度上、丸投げを禁じているが、「業務の企画、分析などは公益法人自体が行っている」として、事実上黙認していたとのこと。こうした公益法人には機構や林野庁OBが多く天下っており、「林野一家」が林道事業を“独占”する実態が浮かび上がったことになり、刑事告発を前提に調査中の公取委も、こうした構図の解明を図っていく方針とみられると記事は伝える。機構は、受注した公益法人などに丸投げを禁止しているが、関係者によると、公益法人は「天下りが多く、現場経験の豊富な者はほとんどいない」というのが現状で、地形の複雑な山地での現地調査など、業務本体は民間業者にそのまま丸投げするケースが目立つとか。平成18年度までの6年間で機構から91件の業務を受注している財団法人「森公弘済会」から、「事実上の丸投げを受けた」と産経新聞に認めた民間業者は、「過去に10件ほど丸投げを受けた」と証言しており、別の業者は「(森公弘済会は)丸投げで10~20%のマージンを取っていた。マージンを取られた残りの額では、丸投げされてもほとんど赤字だった。やってられない」と語ったとか。また、機構の発注業務をめぐっては「同じ入札に参加した業者は、落札業者の下請けには入らない」という業界の慣習があるが、森公弘済会はこれを無視して丸投げを求めたこともあったとか。同弘済会から丸投げを受けるよう執拗に求められたという民間業者は、「『うちは入札に参加したから下請けはダメです』と何度も断ったが、弘済会の担当者は『何とかなるから請けてくれ』と押し切られた」と証言しており、この業者は「公益法人の下請けをしたという実績は機構が把握しているから、『汗をかいている』と思われれば談合で仕事を回してもらえると思い、断り切れなかった」と話したとか。機構発注事業を下請けに出す場合は原則として機構の承認が必要だが、この業者は「機構から止められることはなかった」と証言しているとのこと。産経新聞がこうした受注形態について取材したところ、緑資源機構は「調査の企画・監督や分析は公益法人側が行っている」との認識を示し、「丸投げとはみなしていない」と説明した。また森公弘済会は、「丸投げがあったかどうかは答えられない。ただ、所定の手続きを踏んでやっている」と答えたとか。