北海道が不動産の証券化を検討中 | 公会計の動向

北海道が不動産の証券化を検討中

 11月14日付け日本経済新聞地方経済面1面に「来年度、道、保有不動産を証券化、東京事務所など検討」の記事。
 記事は、北海道がこのほどまとめた「遊休資産売却促進方針」のなかで、実現に向けて具体的に検討する課題として保有不動産の証券化による資金調達が明記されたと報じる。東京都内や札幌市内など都市部の資産から候補地を選び、19年度にかけて金融機関を公募する仕組みなどを詰めるとか。東京事務所などが検討対象となる見通しで、一等地なら単純な売却よりも多くの収入が得られるとみており、財政健全化に向けて資金確保の手法を広げるとのこと。不動産の証券化は金融機関や不動産会社などがつくった特別目的会社(SPC)が実施するもので、道は証券化に取り組む金融機関などを公募し、SPCに土地を売却するとか。証券化の対象はビル建設などのプロジェクトが見込める一等地に限られるが、売却価格はビルが将来的に生み出す収益も考慮して算定されることが多く、道は「単純な土地売却よりも高い収入が得られる可能性もある」とみているとのこと。道は今後、証券化の対象となる不動産の選定に入り、具体的には(1)都内や札幌市内など都心部の一等地に位置する、(2)大規模な建設計画に対応できるほどの敷地面積がある、(3)低層の建物しかないなど、土地の価値に比べて現状の利用度が低い、などが条件となり、これらを満たす資産として東京・永田町にある東京事務所や札幌市の中心部にある土地などが検討対象になる見通しとか。東京事務所は衆参議長公邸の近くにあり、敷地面積は982平方メートル強で、昭和37年築と老朽化が進んでいるが、周辺地点の公示地価を基に地価を単純計算すると68億円近くとなり、証券化が実現した場合、民間が建設したビルの一部を道が賃借して東京事務所が入居することも選択肢となりそうと記事は伝える。道は財政再建団体への転落を避けるために、18年度から人件費削減などを柱にした行財政改革を本格始動しており、新交付税の動向など財政面で不透明な要素が多いだけに、財源確保の手法を多様化する必要があると判断したとのこと。