自治体の資金調達先に民間が増える | 公会計の動向

自治体の資金調達先に民間が増える

 11月12日付け日本経済新聞朝刊1面に「自治体の資金調達、民間依存、65%に、来年度、最高を更新、金利格差も拡大」の記事。

 記事は、都道府県や市町村など地方自治体が、資金調達で民間への依存度を急速に高めており、これは財政投融資の縮小などが背景で、新規の資金調達に占める民間資金の割合は12年度に40.8%だったのが、18年度は62.3%になり、19年度は65.9%と過去最高を更新する見込みと報じる。自治体ごとの財政力の違いをもとに、公募地方債や銀行融資の金利差もじわりと広がり始めたとか。総務省の19年度の地方債計画案によると、全自治体の民間からの資金調達額は、銀行借り入れや公募地方債の発行などを合わせて8兆7700億円になるが、国は財政投融資による自治体への貸し出しを削減しており、日本郵政公社も19年度に地方債引き受けを廃止する状況で、自治体は銀行や機関投資家からの資金調達に頼らざるを得なくなっているとのこと。銀行は地方企業への融資が伸び悩み、自治体を有力な貸出先とみており、国内銀行の自治体向け融資残高は8月末時点で13兆2千億円と前年同期を10%上回ったとのこと。17年度は岩手銀行が自治体向けの融資残高を前年度比25%増やし、みずほフィナンシャルグループも23%増だったとのこと。北海道夕張市が財政破綻するなど財政格差が目立つなかで、資金調達コストは徐々に違いが出てきており、公募地方債の発行金利は、東京都が10月に発行した債券(期間10年)が国債利回りに0.13%上乗せする水準だったのに対し、北海道の上乗せ幅は0.33%と0.2ポイントの差が生じており、11月発行分も神戸市が0.3%だった半面、埼玉県は0.16%にとどまるとのこと。銀行も自治体の財政状況や地方債の発行金利などを参考に、貸出金利の差を広げ始めており、「財務内容が悪く、公募地方債が発行できない自治体への金利はさらに高くなる」(大手銀行)とのこと。