官製談合が消えて談合が成立した事例
朝日は8月11日に「首都高談合、「天の声」消え代替策」を配信。
記事は、旧首都高速道路公団(現首都高速道路)のトンネル換気設備工事をめぐる入札談合疑惑で、荏原製作所などのメーカー各社が大規模な工事が相次いで発注される直前の16年春、過去の実績などをもとに落札予定の工事を急きょ割り振っていたと報じる。以前は首都公団側が受注業者を指定する「官製談合」が長年続いていたが、12年ごろを最後に明確な指示はなくなったため、各社は、「天の声」に代わる新たなルール作りを迫られたと記事は伝える。公正取引委員会も経緯を把握している模様で、荏原など4社に課徴金の納付を命令する手続きを進めているとか。関係者によると、首都公団発注工事では公団の課長級の技術系職員が代々、談合の仕切り役だった荏原の担当者に受注業者の意向を伝える慣行が続いていたが、9年に料金所などの建設をめぐる談合で公取委が排除勧告を行い、公団職員が公団側の意向として受注業者を指定したり、設計価格を漏らしたりしていたとして、公団に対しても監督体制の見直しを求め、その後、官製談合への批判が高まったこともあり、徐々に公団側による明確な業者の指定はなくなったとか。ところが都心の迂回路として地下を掘削し、建設されている中央環状新宿線では、久しぶりに大規模工事の発注が見込まれ、数十億円規模の5件の工事の発注を前にした16年3月ごろ、各社は工事の受注を分け合うことで合意し、5件の工事だけを対象にした限定的なルールで、過去の実績が多い順に、予定価格の高い工事を受注することを基本としたとのこと。荏原の担当者が原案を作り、各社の意見調整で中心的な役割を果たし、「分け前」にあずかれないメーカーから異論も出たが、「次の機会で配分する」などと説得したとのこと。同年6~11月に行われた実際の入札では、さらに各社の意向で受注工事を調整し、価格の高い順に荏原、日立製作所、三菱重工業、石川島播磨重工業、川崎重工業が60億~29億円で落札したとの由。