市の財政当局が指摘した問題が無視された件 | 公会計の動向

市の財政当局が指摘した問題が無視された件

 朝日は8月10日に「虚偽資料、市長も追認 職員大量処分へ 旧芦原病院問題」を配信。

 記事は、17年に経営破綻した旧芦原病院(大阪市浪速区)の運営資金を捻出するため、大阪市が破綻前にりそな銀行(大阪市中央区)に虚偽の資料を示して融資2億円を引き出した問題で、担当の市健康福祉局が融資直前に、関淳一市長ら市幹部に融資申し込みについて相談し、承認を受けていたことが関係者の話でわかったと報じる。当時、同病院の民事再生法の申請が検討されており、財政局は健康福祉局に対し「返済不能のおそれがあり、不適切だ」と指摘したが、結果的に市の中枢部が追認した格好になっていたと記事は伝える。市は、この2億円融資をめぐる経緯を含め、市の同和対策の医療拠点だった同病院の補助金不正流用や飛鳥会事件など同和行政の一連の問題で、今月下旬、同病院の経営破綻当時の健康福祉局長ら市職員を大量処分する方針と記事は伝える。市や関係者によると、同病院は80年代から毎年、りそな銀行とみずほ銀行(東京都千代田区)から短期で運転資金の融資を受けており、みずほは16年6月に市の外郭団体を迂回させる形で2億5千万円を融資して以降、新規の融資を断っていたが、りそなは健康福祉局との交渉で17年6月に2億円を融資したとか。その祭、健康福祉局は、みずほから17年度にも9月以降、計4億円の融資が受けられるとした虚偽の収支見込み一覧表を作成して、りそなに示して融資を求めていたとのこと。さらに、融資が決まると、6月9日付で健康福祉局長名の「借入金返済確認書」を差し入れ、返済を事実上約束していたと記事は伝える。関係者によると、この確認書が差し入れされた17年6月上旬、同局が市長、助役、財政局とりそなの融資について協議しており、この協議には、りそな向けの虚偽の収支見込み一覧表や、10月に民事再生の適用を申請するという内容の局独自の計画表も提出されたとか。財政局はこの協議の場で「借り入れた2億円は返済できなくなり問題がある」と指摘したが、健康福祉局は同病院の資金ショートを恐れて借り入れに踏み切り、関市長も助役も同局の計画を受け入れていたとのこと。旧芦原病院はこの融資の半年後の17年12月に民事再生法の適用を大阪地裁に申請し、りそなからの融資は2億円全額が今も返済されていないとか。 市は今年7月21日、関市長が求めていた同病院に関する監査結果を明らかにしており、これでは、健康福祉局がりそな銀行に提出した収支見込み一覧表については、同病院を経営していた医療生協が作成すべき資料を市職員がつくっていた点について「不適切」と指摘し、返済確認書の交付についても「はなはだ不適切な行為」と批判しているが、破綻直前に2億円の融資を受けて返済不能に陥っていることについては、市の会計に被害が出ていないことなどを理由に言及していないとか。関市長は今月3日、一連の同和行政の問題の責任を取って、自らを減給50%(6カ月)とすることを明らかにしているとのこと。