北海道の9自治体について追加調査 | 公会計の動向

北海道の9自治体について追加調査

 8月3日付け日本経済新聞朝刊1面に「「赤字隠し」、北海道9自治体に疑い――総務省、道に再調査指示」の記事。

 記事は、北海道夕張市の財政破綻を受けて総務省が実施した調査で、夕張市以外にも北海道の9自治体で一時借入金を使った「赤字隠し」の疑いがあると報じる。総務省が不適正な会計操作がなかったかどうか、道に再調査を指示したということをこのように報じたもので、道は月内に自治体名を含めた調査結果を公表する方針とのこと。夕張市は膨らみ続ける赤字額を金融機関からの一時借入金で穴埋めして、表面上は黒字決算を装っており、総務省は夕張市に似たケースがないか、都道府県を通じて全国の市町村を対象に一時借入金のピーク時の総額や、税収と地方交付税をあわせた標準的な収入額に占める割合などを調査して3日に概要を公表するとか。この中で北海道以外の自治体については、一時借入金を使った赤字隠しなど不正な会計処理はなかったと結論付けるが、北海道については(1)一時借入金の規模が収入額に比べて大きい(2)歳出に占める貸付金の割合が大きい――など、「赤字隠し」を疑わせる自治体が九つあり、道を通じて詳細な調査を進めるとのこと。道は一時借入金の利用目的や、複数年度にわたって利用されていないかなどを重点的に調べており、月内に調査結果を公表すると記事は伝える。関係者によると、調査対象の9自治体のなかには、事実上の破綻にあたる財政再建団体入りが濃厚な自治体も複数あるもようとか。一時借入金は年度内の返済を基本とするつなぎの短期資金で、本来は一時的な資金不足を補う目的で使われるが、予算書には借り入れ可能な限度額が記載されるだけで、実態がつかみにくいと記事は評する。北海道は他の地域に比べて公共事業への依存度が高く、景気回復の勢いも鈍く、財政状況が悪化している自治体が多いにもかかわらず、補助金依存体質が根強く、合併も進んでいないとのこと。