日本国債が世界最大の決済機関の取扱い対象になる
7月21日付け日経金融新聞1面に「世界最大決済機関、ユーロクリア、日本国債来年から決済、外国人保有拡大へ」の記事。
記事は、世界最大の証券集中決済機関であるユーロクリア(本部ブリュッセル)が日本国債の決済業務を2007年から始めると報じる。日本の税制上の制約を理由に主要国国債のうち日本国債だけ扱っていなかったが、昨年度の税制改正で可能になったとか。海外投資家にとって債券貸借(レポ)取引や担保としての日本国債の使い勝手が改善し、外国人の保有比率の上昇につながる可能性があると記事は伝える。ユーロクリアでは主要国国債のうち日本国債だけが決済に利用できなかった主因は、国債の利子に適用される「非居住者非課税制度」の国内居住者による悪用を警戒する財務省が、日本国債の売買動向を厳格に把握するため、金融機関に煩雑な報告手続きを課していたことにあり、この手続きが05年度税制改正で見直され、報告義務が四半期に一度の事後報告に軽減されたとのこと。海外投資家が日本国債を決済する場合、これまでは内外の仲介業者(カストディアン)を通して日銀で決済しており、仲介業者はすべての取引情報を把握し、国内仲介業者は要請に応じて情報を財務省に報告する義務があったが、この義務が軽減され、ユーロクリアでの決済に道が開けたという。ユーロクリアは日本国債の独占的なカストディアンにみずほコーポレート銀行を指名し、同行はユーロクリアから手数料を受け取るとのこと。ユーロクリアは1968年の設立で、年間決済額は05年度実績で358兆ユーロに上り、世界の約2千の金融機関がユーロクリアに債券や株式など数万種類の保有有価証券を預託し、決済に利用しているが、これは、保有有価証券を担保に別の有価証券を調達したり、現金化するなど機動的な運用が可能だからとか。