預金保険機構ががんばっている | 公会計の動向

預金保険機構ががんばっている

 朝日は6月26日に「朝銀処理、公的資金100億円拡大か」を配信。

 記事は、在日朝鮮人系の信用組合だった朝銀関東、朝銀近畿の破綻(はたん)処理をめぐり、納税者の負担が約100億円も膨らむ恐れが出ていると報じる。両朝銀は、関係の深いノンバンクから不良債権の肩代わりを求められ、1審は敗訴しており、2審判決もまもなく言い渡されるとか。この敗訴が確定すると、支払いは預金保険機構の公的資金でまかなわれ、その額は100億円前後と試算されているとか。一方で、請求の根拠の一つとなっている保証書は、朝銀破綻が始まる直前の9年4月に全国15の朝銀で一斉に作成されているため、預金保険機構が2審から異例の訴訟参加に踏み切り、「破綻を想定し、公的資金獲得を意図して形を整えたものだ」と主張して、請求棄却を求めているとのこと。控訴審判決は朝銀関東分は今月28日に東京高裁で、朝銀近畿分は9月12日に大阪高裁で言い渡されるとのこと。訴えているのは、朝銀総合ファイナンス(東京都台東区浅草橋)と共同開発(新宿区新宿)のノンバンク2社で、いずれも在日本朝鮮信用組合協会(朝信協)の主導で設立され、朝信協の幹部が役員を務めていた組織で、朝信協は、全国各地にあった朝銀で組織されていたが、14年3月に解散したとか。2社はバブル当時、各地の朝銀から紹介を受けて、不動産会社などに融資し、その際、朝銀側から「債権回収に責任をもつ」「場合によっては債務を引き受ける」という書面を受け取っており、さらに、9年4月1~28日には、「連帯して債務保証する」と明記した保証書の提出を受けていたとのこと。保証書の対象になった融資は39件、2百数十億円に上っているが、融資の多くは不良債権化したとのこと。これらの債務保証のうち、ほぼ半分は、各朝銀が破綻するより前にすでに履行されて支払い済みだが、地域の朝銀の合併で誕生した朝銀近畿と朝銀関東は保証を履行しないまま、12~13年に破綻し、ノンバンク2社は、100億円分の不良債権について、保証の履行を求めて14年に両朝銀を提訴し、昨年2月、時効の完成した4億円分を除き、保証の履行を命じる判決が東京、大阪の両地裁で相次いで言い渡されているとのこと。破綻信組の債務を納税者の負担ですべて保護する特例制度が預金保険法の改正で確立したのは8年6月で、翌9年5月に朝銀大阪が全国の朝銀の中で最初に破綻したが、保証書が各地で一斉に作成されたのは、その直前の同年4月だったとのこと。預金保険機構は昨年7月、利害関係者として両訴訟に参加し、「保証書への差し替えは、全国規模で一斉に行われており、朝銀の破綻を想定し、公的資金の獲得を意図したものだ。全国規模で金融破綻処理制度を悪用したからくりの一環であり、預金保険法の全額保護の趣旨を大きく逸脱し、反社会的で正義に反する」と主張し、請求棄却を求めているとのこと。ノンバンク側は「預金保険機構が根拠もなく描き出した架空の構図に基づく主張だ。保証書を取ったことと朝銀大阪の破綻や公的資金の導入とは何の関連性もない」と反論しているとか。