薬価を毎年見直す方針を検討 | 公会計の動向

薬価を毎年見直す方針を検討

 6月15日付け日本経済新聞朝刊1面に「薬価、来春も引き下げ、政府・自民検討、最大10%、毎年改定に、1000億円削減」の記事。

 記事は、政府・自民党が、公的医療保険が医療機関に支払う医薬品の公定価格(薬価)を来年4月に引き下げる方向で検討に入ったと報じる。削減幅は最大10%で調整し、約1千億円の国庫負担の軽減を見込むとか。薬価は今年4月に削減したばかりだが、今回の見直しを機に、ほぼ2年に1度の薬価水準改定を毎年実施に改めるとのこと。増大する社会保障費の抑制には、医療費の2割を占める薬剤費の圧縮が不可欠と判断したと記事は伝える。今後5年間の歳出削減案作りを主導する自民党歳出改革プロジェクトチーム(PT、座長・中川秀直政調会長)は14日の医療制度改革法の成立を受け、医療分野の本格議論に着手し、薬価引き下げを同分野の目玉に据えたい考えだが、医療機関や医薬品業界の反発で調整が難航する可能性もあると記事は伝える。薬価は現在、ほぼ2年に1度の診療報酬改定の中で、市場価格調査に基づいて見直しており、過去10年間で4―10%(薬価ベース)ずつマイナスを続けているが、公定価格より市場価格が低い薬価差はなお多く残っており、30兆円を超える医療費のうち薬剤費は6兆円強を占めていて、薬価差の縮小が医療費抑制の課題になっていると記事は評する。薬価の下げ幅が10%になれば、過去10年間で最大とか。政府・自民党内では国民負担を増やさずに歳出削減が可能になるため、有力な具体案に浮上しているとのこと。薬価を毎年改定するよう改めるのは、市場価格に迅速に近づける狙いで、厚生労働省は毎年改定にするだけで1千億円超の薬剤費圧縮ができると見込んでいるとのこと。他に先駆けて認可を受けた先発医薬品が販売された後、6年間が過ぎると、同じ成分・効能の後発医薬品の販売も認められており、先発品に比べ7割以下の薬価で済むため、後発品の利用を一段と促進するとか。先発品の公定価格を後発薬の値段に連動して下げる制度の導入も検討するとのこと。ただ、自民党厚生労働関係議員は薬価差が10%を割り込んでいることを理由に、大幅な引き下げに消極的で、薬価と市場価格との差が利益となる医療機関なども薬価差縮小に反発を強めるのは必至と記事は伝える。政府・自民党は医師の技術料など薬価とともに診療報酬を形成する「本体部分」については、ほぼ2年に1度の改定のままとする方針とか。