ラグーナ蒲郡の増資問題が決着 | 公会計の動向

ラグーナ蒲郡の増資問題が決着

 「YOMIURI ONLINE 中部発」は5月27日に「ラグーナ蒲郡 138億増資で合意 愛知県と市で51%出資」〔譜久村真樹〕を掲出。

 記事は、愛知県蒲郡市の複合型レジャー施設「ラグーナ蒲郡」を運営する蒲郡海洋開発の増資問題で、出資者の県と蒲郡市が26日、県と市で計51%(70億6000万円)、トヨタ自動車など民間側が49%(67億8000万円)を出資し、総額138億4000万円を増資すると発表したと報じる。ラグーナ蒲郡の敷地は、公有水面埋立法で規制されており、同社が敷地を転売するためには、行政側が50%を超えて出資する必要があるが、これに沿った増資となったと記事は評する。ラグーナ蒲郡の敷地は全体で120ヘクタールで、西側や中央部は遊園地「ラグナシア」やマリーナに利用されているが、同社は今後、東側約50ヘクタールでマンションや戸建ての別荘、リゾートホテルを分譲する計画であり、同社によると、現在3棟建つマンションは完売状態だが、14年には、用地分譲が低迷して銀行団が200億円の債権放棄をして事業から撤退した経緯もあり、同開発の渡辺洋徃(ひろお)総務部長は「分譲を進めていくことが経営上最大の課題」と話したとか。これまで増資額は計150億円を前提に協議してきたが、このうち蒲郡市有地について、市が外部に貸し出している区画を除外して出資することを決めたため、当初予定の5・7ヘクタールから4・5ヘクタールになり、額も23億円から18億1000万円に減ったとのこと。民間側も出資比率に合わせて出資額を減らし、一方、県は計6・8ヘクタール(32億1000万円)を現物出資するとのこと。このほか、県と市は、県26%、市25%とした当初の出資比率に合わせ、それぞれ10億4000万円と10億円を現金で出資するが、トヨタ自動車など民間出資者が債務超過195億円の満額の増資を求めたのに対し、財政力が乏しい蒲郡市と公金の支出を抑えたい県が、公有地の現物出資という裏技で応じて、総額約138億円の増資で決着したことになり、官民双方が妥協した形だが、約57億円の債務が依然として残り、債務解消が今後の課題と記事は伝える。債務超過のうち163億円は、保有する土地や施設などの資産価値の下落分を損失計上する「減損会計」の導入により生じたもので、減価償却を前倒しした形になるため、これまで年間20数億円かかっていた減価償却費が、数億円に圧縮できるという好材料はあるものの、「経営上の生命線」(同社)としているホテル建設や別荘分譲の構想は、先行きが不透明で、入場者数が減少傾向にある娯楽施設も、飲食店のメニュー見直しなどをしているが、劇的な改善には至っていないとのこと。