国税の滞納額が減少傾向 | 公会計の動向

国税の滞納額が減少傾向

 2月27日付け日本経済新聞朝刊1面に「国税滞納、2年連続1兆円割れ――今年度新規分、ピーク比半減、景気回復を反映」の記事。

 記事は、国税の滞納額が減り続けており、16年度の新規発生額は前年度より12.3%減の約9千億円で、18年ぶりに1兆円を割り込んだと報じる。今年度も前年度を下回るのは確実で、11年度から7年連続で減少し、滞納額がほぼ半減しているが、滞納発生の減少ペースが加速していて、景気回復で中小零細企業などの資金繰りの改善が進んだことが影響しているとみられると記事は伝える。国税の新規発生滞納額はバブル崩壊後の90年代に入って急増し、ピークの4年度には1兆8千億円に達していたが、その後、やや減少傾向となったものの、金融不安による貸し渋りの影響や消費税率の引き上げで、9年度から再び2年連続で増加して、10年度には1兆6千億円まで膨らんだとか。今回の減少傾向が始まったのは11年度からで、13―15年度は税収自体が減っていて、納税義務がある企業や個人が減少したことが滞納額を押し下げていたが、16年度は税収増に転じたにもかかわらず滞納額が減少しており、減少率は12年度以降最高の2ケタに達したとのこと。2年連続の増収を見込む17年度も新規発生滞納額は減る見通しとか。国税庁は「これまで滞納が目立っていた個人事業主や中小事業者でも、景気回復の影響で納税期の手持ちの資金に余裕が出てきている」(徴収課)と見ているとのこと。税目別に見ると減少が顕著なのは相続税で、16年度の新規発生滞納額581億円は前年度比22.5%減で、相続税はバブルによる地価高騰で90年代に入って新規発生滞納額は急増したものの、12年以降は地価下落で減少傾向にあり、最近では「不動産市場が明るさを増し、不動産を現金化しやすくなった」(財務省幹部)との指摘もあるとか。一方、滞納額が最も多いのは16年度約4千億円の消費税で、これは、売り上げに応じて課税額が決まるため、赤字の個人事業主も納税義務が生じるなど、資金繰りの厳しい納税者が多いためとか。ただ、3%から5%に引き上げた9年度にいったんは急増したものの11年度以降は減少傾向にあるとのこと。