国際協力銀行の大口融資は大企業中心 | 公会計の動向

国際協力銀行の大口融資は大企業中心

 朝日は15日に「大口融資、大企業に偏る 国際協力銀、融資先リスト判明」を配信。

 記事は、政府系金融機関改革で撤退論が浮上している国際協力銀行の貿易・海外投資分野で、業務の中核である大口融資先リストが明らかになったと報じる。朝日新聞が入手した政府の内部資料によると、外国政府を除く融資先(正常債権)の今年3月末の残高で、上位10企業・団体のうち八つを日本の有力企業とその出資会社が占めており、同日の経済財政諮問会議では、同業務の縮小提案にとどめた谷垣財務相に対し、民間議員が大企業に偏った融資実態を問題視して、撤退を改めて主張したとか。リストは残高50億円以上の約200団体が金額順に並んだもので、総額は債務保証分を含め5兆円を超えるており、上位10団体のうち、日本政府が資金を出す国際通貨基金(IMF)と、事業開発資金などを出すブラジル国立経済社会開発銀行を除く8団体が日本の大企業関連だったとか。8団体の残高は計約1兆3800億円と、リスト掲載分の総額の4分の1を占めており、うち日本企業単体は三井物産、三菱商事、全日本空輸の3社で、他の5社は日本企業出資のプロジェクト会社とのこと。11位以下でもトヨタ自動車のチェコ、フランス、トルコの海外法人が現地工場の費用で計約680億円借りるなど、日本の大企業が並んでいるとか。これらの企業では国際協力銀が長期資金の主要な貸手の例も目立っており、今年3月末では、三菱商事、三井物産でともに同銀が明治安田生命保険に次ぐ2番手の貸手になっていて、全日空でも首位の日本政策投資銀行に次ぐ規模だとか。川崎重工業でも首位の121億円で、2位の三井住友銀行の69億円を引き離しているとのこと。「航空機を海外企業と共同開発する資金」と担当者は説明していると記事は伝える。 融資は個別の案件ごとに行われ、民間金融機関がまねできない長期、低利など有利な条件が企業を引き寄せ、プロジェクトだと「国際協力銀の融資が呼び水になり、民間融資も集まる」(大手商社)効果もあるとか。政府関係者からは「このような実態では、民間の金融機関が育たない。政府の信用が必要なら、航空機の購入資金のような債務保証に切り替えるべきだ」との指摘もあるとか。その一方、日本貿易会などは現在の機能存続を主張しており、この日の諮問会議でも「大きな海外プロジェクトは国際協力銀にやってもらわないと円滑に進まない」との擁護論が出たとか。


 大口融資を行えば大企業中心になるのは当然のことのような気がするが……。ただ「同銀の融資先情報は「借り手企業の信用に影響する」との理由でこれまで未公表だった」というのは理解に苦しむ。 どう信用に影響するのだろうか。