横浜市が発注方法を改善
11月11日付け日本経済新聞地方経済面26面に「公共建築物の整備・保全、横浜市、一般競争入札に――20年ぶり改革」の記事。
記事は、横浜市がこれまで随意契約で特定の企業に発注していた公共建築物を整備・保全する営繕事業を原則として、一般競争入札に切り替えると報じる。地元中小企業の団体である協同組合が100%近く受注してきた財団法人からの工事発注を来年度以降段階的に減らし、20年度には事実上なくなる見通しと記事は伝える。市の営繕事業にとって、約20年ぶりの変革とか。記事によると、従前のやり方は、横浜市が造る学校や公共施設の保全業務について、財団の「横浜市建築保全公社」が発注元、発注先が事業協同組合になり、事前調査から設計、施工、監督までを一括して発注する「調査等依頼方式」を基本とし、受注した事業協同組合が事業を加盟各社に割り振ってきたとのこと。今後は、保全公社が設計書を作成し、工事を一般競争入札方式で発注する方式に移行していくとか。市の計画では、一般競争入札の割合を現在の3%から18年度に55%、19年度に75%、20年度には90%と段階的に引き上げ、これにより、保全公社から事業協同組合への発注は20年度にほぼなくなる見通しとか。ただ、工事の金額や緊急性の度合いによって、施工地域の企業を優先させるなどの条件を付ける見込みと記事は伝える。記事によると、保全公社の発注する修繕工事は年間約千件、80億円前後で、発注変更を受け、保全公社は企画立案力向上のため、専門スタッフの拡充が求められ、一方、事業協同組合はその存立基盤を失う可能性が高いとのこと。この経緯について、記事は、市の営繕事業について昨年、「横浜市営繕行政あり方検討委員会(座長・小松幸夫早大教授)」が見直しを検討し、同年11月の答申で、従来の方式に一定の役割を認めつつも競争性と透明性に疑問を呈していたと伝えている。
というか、一般競争契約を原則としている地方自治法の規定を、公社経由で免れようとする脱法行為と言うべきではないのか。
<参考>地方自治法(昭和二十二年四月十七日法律第六十七号)
(契約の締結)
第二百三十四条 売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札、指名競争入札、随意契約又はせり売りの方法により締結するものとする。
2 前項の指名競争入札、随意契約又はせり売りは、政令で定める場合に該当するときに限り、これによることができる。
〔3項以下略〕