農林公庫の林業公社向け融資
朝日は10月22日に「農林公庫、森林法人に貸付4400億円 返済猶予認めず」を配信。
記事は、経営悪化が目立つ全国の森林整備法人に対し、「メーンバンク」にあたる農林漁業金融公庫が16年度末で4433億円を貸し付けていると報じる。同公庫の貸付残高の13%にあたるとのこと。金利減免や返済猶予を申し出る法人もあるが、公庫は「損失は地元の県が補償する契約」と応じない方針とか。政府系金融機関の改革論議がヤマ場を迎えるなか、不良債権の増加を避けたい公庫の姿勢は強硬で、県側が支払わない場合、資産の差し押さえも辞さない構えをみせていると記事は伝える。森林整備法人は戦後の木材需要を賄うため、県などが出資して各地に設立されたもので、近年は木材価格の下落で経営悪化が目立ち、16年度末時点では全国で40法人が計1兆2000億円を借り入れているが、「主取引金融機関」である農林公庫以外の借入先は、自治体が大半と記事は伝える。公庫が貸し付けているのは39法人で、多くの自治体貸し付けは無利息だが、公庫利率は平均年2.38%となっていて、公庫の試算でも、23法人は金利負担などで長期収支が赤字を免れない見通しとか。公庫の16年度の収入、費用はともに1527億円で、決算は毎年度、経常損益、当期損益ともほぼゼロとなっているが、収入には政府からの「補給金」が貸付利息などとともに計上され、費用と同額になる仕組みになっているしの由。16年度の補給金は511億円で、森林法人からの元利返済が滞り、公庫の収入が落ち込めば補給金は膨らむことになるが、一方で、公庫が実際に取り立てを強行すれば、公的な資金の出し手としての公庫の意義が問われるのは必至と記事は評する。
公表資料:農林漁業金融公庫のIR情報