会計検査院が独立行政法人を検査している
共同は9月29日に「国費の効果疑問と指摘 水産大や海技大に検査院」を配信。
記事は、水産業を担う人材を育成する水産大学校(山口県下関市)や船員を養成する海技大学校(兵庫県芦屋市)など教育関連の独立行政法人5法人について、教育目的と関係の薄い分野に就職する卒業生が半数を超えたり、一部学科で定員割れが10年も続くなど問題点があることが、会計検査院の調査で分かったと報じる。こうした調査は初で、国が運営費交付金を負担する必要性やその効果に疑問を投げ掛けた形で、統廃合や民営化に向けた議論が高まりそうだと記事は評する。検査院によると、水産大では、水産業が主業務の会社などに就職したのは13-16年度で30-40%台で、船員を養成する海員学校(静岡市)は海運会社などに就職したのは50%台だったとか。海技大学校の海技士科では、入学者が定員の40%に満たない状態が10年以上続いていることが判明し、水産大の専攻科や農業者大学校(東京都)の本科も定員割れが続いていたとのこと。パイロットを養成する航空大学校(宮崎市)は卒業生の90%以上が航空会社に就職しているが、新人パイロット全体では航空大卒業生の占める割合は30%前後で、20%を割り込んだこともあるとか。航空会社の養成施設出身者や外国人パイロットなど民間での養成に押されている状態とのこと。中退率は、海員学校の本科で約20%と最も高く航空大が約10%だったとか。教育関連5法人での施設整備費を含む学生1人当たりの教育経費は、海技大で年間約500万円、最も多い航空大で同約2000万円で大半が国費で、海技大などの学生を受け入れる航海訓練所(横浜市)は同約1000万円で、検査院は「訓練所経費を含めると海技大の経費はさらに高くなる。各法人とも経費の節減を」としたと記事は伝える。検査院は13年4月に発足した教育、研究などを手掛ける45法人を検査しており、国は16年度までの4年間で45法人に計約7000億円の資金を交付していると記事は伝える。
同日の共同の配信「11億円余分に国費交付 収入を過小に見積もり」は、会計検査院が調査した45の独立行政法人(独法)の中には、特許権や著作権に伴う知的財産権収入などの自己収入を過小に見積もって国に伝え、約11億円の国費を余分に受け取っていた法人があったと報じる。独法は国から業務に必要な財源を運営費交付金として受け取っているが、この交付金見積額を算定する際、37法人が自己収入を控除し、8法人は控除をせずに見積もるなど、自己収入の扱いは法人によってまちまちだったとか。37法人のうち、8法人の収入は実際の金額が1000万円以上も見積額を上回っていたことが判明しており、放射線医学総合研究所(千葉市)は16年度、自己収入は実際は約18億円なのに7億円として国に伝え、交付金約11億円を“余裕資金”として受け取っていたと記事は伝える。交付金を算定する際、実際の収入に見合う額を国に説明すれば、交付金は少なくて済むことになり、余裕を生じる算定手法は国費が無駄になるおそれがあり、検査院は「自己収入の設定は適正にするべきだ」としているとか。
自己収入の過少申告の話なのか、算定式の話なのか不明。