16年度の地方税収が出揃った | 公会計の動向

16年度の地方税収が出揃った

 8月1日付け日本経済新聞朝刊28面に「地方の税収、景気で明暗――首都圏好調、4県は減(景気東西南北)」〔地方部 加治木一彦〕の記事。

 記事は、都道府県の16年度税収額が出そろい、総額は4年ぶりに増加していて、特に東京、神奈川、栃木の1都2県は二ケタ増だったが、逆に島根、高知、長崎、徳島の4県はマイナスとなり、明暗が分かれたと報じる。税収の伸びは企業業績の改善に伴う法人2税(法人事業税、法人都道府県民税)の増加によるところが大きく、各地域の景気の実情を色濃く反映する結果となったと記事は費用する。総務省がまとめた都道府県税の決算見込み額(速報値、法定外税、超過課税を含む)によると、16年度税収の全体額は15年度比で5.8%増の14兆4870億円で、うち法人2税の合計は4兆9865億円で、13.1%増とのこと。11.6%増の2兆9098億円(23区の法人区民税、固定資産税などを除いた額)で、伸び率1位になった東京都の税務担当者は「都心の再開発さまさまだ」ともらしているとか。運輸・通信業が伸びたほか、品川、六本木といった地域の再開発が活発で、不動産業からの税収が伸び、税滞納者からの取り立てを強化して徴収率が過去最高になったことも寄与したとのこと。一方、伸び率2位の神奈川県(10.3%増、9477億円)は「メーカーさまさま」で、自動車など製造業の業績好転が追い風となり、法人2税の合計は同23.5%増の3246億円と3年ぶりに3千億円台を回復したとか。大手メーカーの事業所が集積している栃木県は、法人事業税が27.5%も増えており、ゴムが4.9倍、自動車など輸送用機械が2.5倍に増えたのが目立っていて、税収全体では10.1%増の2276億円だったとか。逆に税収が3.0%減と減少率1位になった島根県の幹部は「建設が厳しい」とため息をついており、全体額は579億円で゛、公共事業の減少などを背景に建設業からの税収が減ったのに加え「金融機関の不良債権処理の影響」(県税務課)もあり、法人2税は2.8%減ったとのこと。減少率2位の高知県(2.9%減、542億円)の税収にも建設不況が影を落としていると記事は伝える。