貸与スーツを給与と認定 | 公会計の動向

貸与スーツを給与と認定

 15日付け日本経済新聞大阪朝刊16面に「職員厚遇、「スーツ貸与は給与」認定――国税局、徴収、漏れ3億円(大阪市を問う)」の記事。

 記事は、大阪市の職員厚遇問題で、大阪国税局が14日、制服として貸与したスーツや奨学貸与金などを実質的な給与と認定、市に源泉徴収漏れを指摘したと報じる。徴収漏れ額は5年間で計約3億円に上る見込みとのこと。市監査委員は同日、公費返還を求める住民監査請求について、スーツ制服は違法として約3億8千万円を職員に返還させるよう、関淳一市長に勧告したとか。同国税局は神戸市、京都市でも同種の厚遇策の税務調査を進めており、今回の判断は他の自治体にも影響が広がりそうだと記事は伝える。徴収漏れを指摘されたのは、係長以下の職員約2万3千人に貸与していた約3万7千―4万円相当のスーツ制服や、永年勤続表彰の旅行券など4項目で、国税局は、スーツ制服については「勤務場所外でも着用でき、制服と認めがたい」と指摘し、給与の現物支給にあたると断定し、永年勤続職員への金券支給については「市の公金で賄われ、換金性もある」と給与所得と見なし、ヤミ年金・退職金については、実施主体は互助組織だが「市の指示で生命保険会社に支払っている」ことから、公費で負担した分を給与所得と認定したと記事は伝える。税法上さかのぼって課税できる過去5年間分の支出総額は計24億6800万円で、市が納税するのは不納付加算税を含め、約3億円に上る見込みだが、ヤミ年金・退職金を受け取った退職者は確定申告で納税しているため新たな課税は困難であり、さらに互助組織にプールされている積立金については、市への返還を求める住民監査請求が審理中で、互助組織からの返還が実現すれば課税されない可能性が大きいとか。