皆さまこんにちは☀️

PS-Customizeの渡邊です。


昨日中には投稿できませんでした...笑


さてさて....

とある修理依頼品なのですが、1002かな〜?と思ったら、まさかの3034!笑

どのように直したかをご紹介します!


RSXは、CXD2971DGBです。

2007年ロットのDGBはアンダーフィルが改良されているんじゃないか説を提唱(笑)している私にとっては驚きでした。

いままで、このRSXが3034で故障しているのは見たことがありません...

これを除いて、全部1002でした。



CELLは、A00では珍しいCXD2964AGBを搭載しています。

(ほとんどCXD2964GBです。)

後期のごく一部とリファービッシュ基板に載っていると思われます。


エラーログを取得します👇

いつもは内部モードを有効にしてerrlogで20個まとめて見るのですが、面倒だったので外部モードのままERRLOG GET xxを実行して直近のエラーを一つずつ確認しました笑


A0404322

A0403034

がセットで出ているようですね...


bringupで起動時の状況を見てみます👇

RSX:RX2:PLLシーケンスでエラーが出ています。


4322は対象がRSXであることを示しているそうですが、3034は単に"ビットトレーニング中のエラー"であることを示します。つまり、ビットトレーニング中にどんなエラーが出ようとも、エラーログには3034として記録されます。

よって、3034のPS3に遭遇したときは、付随するエラーコードやbringupしたときのログも参照する必要があります。


3034→とりあえずRSXをリフローと短絡的に考えるのはナンセンスです笑


また、タイムスタンプのA040にも注目する必要があります。A040の場合、"POST完了前のエラー"であると考えられます。


例えば、A0801002なら"POST完了後にRSX電源障害(高確率でプロードライザのフィルタリング不良)が発生した"という意味になります。


PLLエラーが出ていたので、RSXの抵抗を全て測定しましたが、PLLにおいても異常なしでした。

ということは、RSX自体は故障していない可能性が高いと考えられます。


RSXの抵抗テストポイント(参考程度)


RSX自体に異常がないと思われるうえ、エラーが発生しているタイミングが"RSXと通信を開始する前"であるようなので、そうなると怪しいのがコレ👇


サウスブリッジです!


プリヒーターで基板を予熱した後、リフローしました。


動作温度も45℃前後で、そこまで熱くなる部品ではないため、有鉛はんだボールでのリボールは行いませんでした。


仮組みして動作確認したところ...

無事に動作するようになりました


その後、基板の設定変更を行いました。

フルHDでXMB画面待機時の温度がこちら👇

CELLが55℃、RSXが49℃です。

標準だとCELLが65〜70℃、RSXが55〜60℃くらいだと思います。


筐体加工や殻割りはしていませんが、ここまで冷やせます!❄️


特定の条件下(HD画質(1280x720)のゲームプレイ中など)では、XMB待機時よりもRSXの温度が下がります笑


その後、オーバーホールなども行い修理完了!


...というわけで、3034の原因は"RSXのバンプ問題やはんだクラック"だけではないということでした!


次に投稿する3034の機体(本日検品)は、さらにヤバい状態です...

ご覧くださいまして、ありがとうございました✨



2025.4.15 作成

2025.4.16 修正