I.G.Y | Aprikos blogg

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色々ありますが、それでも前を向いて生きようとしているMtFな私の天然ブログです。

こんばんは。(^^)

 

 

♪What a beautiful world this will be…

 

東洋経済、9月17日号が唱える未来は、まるで、ドナルド・フェイゲンの、「I.G.Y(International Geophysical Year)」のようです。(^^;;

 

I.G.Yの元ネタは、1957年7月から1958年12月までの科学プロジェクト、「International Geophysical Year(日本語訳:国際地球観測年)」のことです。

この頃、未来には世界中にパイプラインが敷かれ、それによって旅客機よりも速く世界中を移動することができ、宇宙旅行は当たり前に、宇宙に浮かぶコロニーや、月面基地へ出張に出かけたり、太陽光などの自然エネルギーで発電して、天気も自在にコントロール…そのような未来図が描かれていました。(^^;;

 

で、フェイゲンがI.G.Yを発表したのが1982年。1975年までには実現したはずの未来は訪れず、アポロ計画も17号で終了し、地球周回軌道を回り、長期滞在を目指したスカイラブ計画に移行。その計画も終了し、宇宙ステーションも廃棄された後は、レーガン政権時代に、軍事防衛システムとして打ち上げられたSDI計画の中核だった大規模宇宙基地が、後に国際宇宙ステーションへと。気軽に民間人が宇宙へ行く時代は未だ叶えられていません。

 

地上では、FBIによる恐怖政治が行われ、ドルが金本位制から変動相場制へと移行。ヴェトナム戦争は泥沼化し、代理戦争は今度はアフガニスタンに…

 

日本では、大気や河川、海の汚染が深刻化して、公害訴訟真っ盛り…

 

科学によって大きく切り開かれた明るい未来のはずが、公害による大気汚染と、東西冷戦の果てに訪れるかもしれない核の冬に怯える現実とのギャップを、フェイゲンは、歌で思いっきり皮肉っています。

 

しかし、今年のソフトバンクによるARM買収をきっかけに、10年後に訪れるであろう輝かしい未来を再びIoT(Internet of Things 日本ではよく「モノのインターネット」と訳されています)で実現させようと動き出しました。今度こそ訪れるのでしょうか? 科学技術によって切り開かれた輝かしい未来は。(^^;;

 

ただ、1957年に予言された未来の技術の一部は、今の時代になって実用化されようとしています。ですので、フェイゲンのこの歌の歌詞の評価も変わるかも…ですね。A(^^;;

 

 

ヒマワリあぷりこっと

そういえば、I.G.Yで予言され描かれた未来って、鉄腕アトム(著:手塚治虫)の世界と同じですよね。(^^;