恐怖のお留守番 (^^;; #2 | Aprikos blogg

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色々ありますが、それでも前を向いて生きようとしているMtFな私の天然ブログです。

こんばんは。(^^)

前回の続きです。



その出来事から数年後…まさか同じことが今住んでいる家で起ころうとは夢にも思ってもみませんでした。

しかも、この家、色々条件が揃いすぎていたので尚更です!

実は、この頃住んでいました家の横には、江戸初期から続く墓地がありまして、私の住んでいた家も、戦時中ぐらいまでお墓が建っていたのだそうです。

戦後すぐ、区画整理があった時に、そこに家を建てて、今に至るという状態でしたので、大変古く、トタンやベニヤ板などをつぎはぎして補強した跡が多く存在していました。ですので、謎の構造物や、謎の大きな甕などが多く出土していました。

しかも、私の母は意外に霊感が強かったようで、よく金縛りにあっていたのですが、おばあちゃんが住んでいましたこの家に引っ越してからは、ほぼ毎日、金縛りや変な夢を見るようになったと、私たちによく訴えていました。

その頃は、超常現象よりも科学的なことに興味を持っていました私は、そんな非科学的なことが起こるはずがない。科学で説明できるはずだという考えで、あまり聞く耳を持とうとはしませんでした。ですが…

今まさに、その説明できない出来事が目の前で起こっている最中でした。

何とも、あの頃否定されて、悲しいやら悔しいやら多くの屈辱を受けた私が、今は同じことをしている…皮肉だなと思うとともに、その罰が当たったのだと、ガタガタ揺れる襖を見ながら、そんなことが頭をよぎりました。

私に何か罰が下るのか…今度はあの襖が開いて、得体のしれないものに私は…

もう泣き出しそうになりながらも、どうか治まってください!許してください!と、訳の分からない命乞いのようなことを念じていました。

しかし、襖の振動は収まるどころかむしろ増すばかり!

しかも、その得体の知れないものが、

ドスッ! ドスッ! ドタタタタタ!!!

と、天井裏を走り回り始めました。

足音は低く大きく響き、かなり大型の生き物の音の様でした。まるで誰かが走り回っているような…

!!

誰かいる!!

得体の知れないものに人の気配のようなものを感じた私は、更に恐怖が増し、こういう時って警察に連絡した方がいいのかなとか、色んな事が頭を駆け巡ってしまって完全にパニック状態になっていました。

体はまだボロボロだし、得体の知れない何かが家にいるわ、逃げたくても逃げられない今の状況にふがいなさを感じるやらで、ああ、私の人生、短かったなぁ~とか、本当に死を意識してしまいました。

でも、やっぱりまだ死にたくない!!助けてぇ~!!

その思いの方が強くって、震えながら叫びながら、布団の中に潜って、最後の抵抗を試みました。ですが、治まるどころか、更に更にと増すばかり!

そのうちに、その得体の知れないものは台所の天井裏に移動したらしく、そちらからも歩く大きな音が聞こえるようになりました。そして…




ドンガラガッシャ~ン!!!!!





台所の鍋やら調理器具やらが大きく何かの力で散らばったような、凄まじい音が部屋中に響きました!それと同時に、

コケコッコー!!

と、鶏が泣き叫ぶ始末。

ポルターガイストなのか、それとも泥棒さんが下りてきたのか、とにかく何か怖いものに違いないと思った私は、

$%#’)&!)(?!#ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああーーーーー!!!!

と、意味不明の言葉と、金切り声をあげて叫んでしまいました!もう、恐怖の最高潮に達していました!!

もうだめだ!私、死ぬんだ!助けて!!!

絶望感に襲われ、布団にくるまって打ち震える私の耳に聞こえた次の音は…

ニャァ~♪

と、何やらかわいい鳴き声。あれ?(^^;;

恐る恐る布団から顔を出して、台所に目を遣りますと、何ともかわいい、野良猫がそこにいて、テーブルの上で毛づくろいをのんびりとしていました。(^^;;

それと同時に、襖の音も、天井を走り回る音も治まりました。

そうなんです、全ての犯人はこのネコさんだったようなのです。

家が古いために、塞ぎきれない穴がいくつか空いているようで、そこから侵入したようでした。

実は、家に時々ですが、ネズミやイタチなどの小動物が出没していまして、鶏の血を吸おうと狙ってくることが何度かあったのです。特にネズミは、私の家のお風呂が薪をくべて沸かす、いわゆる、「五右衛門風呂」と呼ばれるものでしたので、薪をくべるところには、適度に灰が敷かれていて、それが結構温いものだから、よく昼寝場所にしていました。

だから、それを知らないで火をつけると、毛に火がついたネズミが驚いて飛び出してくることがたまにありました。(^^;; どうもそのネズミを狙って、野良猫さんが家に侵入してきたというのが、今回の騒動の真相だった…と言う事の様でした。

正体がわかれば、何も怖くはありません。私はその猫さんに丁重に退場されるように促し、ホッとするやら安心するやらで…と、同時に食欲が少し戻ってきましたので、軽くおかゆさんでも作って食べようと、立ち上がりました。と、同時に母が帰宅。

私は大変嬉しかったのですが、部屋に入ってきた母は鬼の形相!

「お前、何やってるの!台所めちゃくちゃにして!!はよ片付けなさい!!」

と、怒って私に台所の掃除を命じたのでした。

ううっ、犯人は私じゃないのに…すごく怖い思いをしたのに、この仕打ち?

余りにも理不尽さを感じながら、ネコさんを拘束しておけばよかったと、この時ばかりは後悔しながら、私は血の涙が出そうな顔で、暫く台所掃除にいそしむことになりました。(;;)


これで、この出来事のお話は終わりなのですが…この時に体験しました様々な超常現象は未だに説明がつかず、本当にあれは何だったのだろうか?と今でも考えることがあります。

もしかすると、本当はネコさんに助けられたのかも…まさか、ね…



あぷりこっと