居間はほぼ一日中エアコンがついているのですが、
私の部屋にはエアコンがないので毛皮のマイロ(♀)には暑くて仕方がないようです。
そんなに暑ければ居間に行けばいいのに。
ふう、あたちのおかあちゃんへの愛がわかってもらえなくて残念だワ。
暑いのヨン。
そんな恨めしそうな目をされても困っちゃうんだけど。
居間の冷気は私にはちょっときついのよね・・・。
畳みの上のほうがまだましかしラ。
そうかもね。イグサは日本の文化に合っているわよ。
眠いんだけど暑くて眠れないワ。
天井裏で火の鳥飼っているからこの部屋はまた格別暑い。
ああ・・・、どっかにいって欲しいワン。
秋にはどこかに旅立つと思うよ。
・・・。(声にもならない)
そんなわけでダレダレマイロ(♀)でした(笑)
- 乙女の密告/赤染 晶子
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先日読みたいと書いた本を読みました。
芥川賞を取った小説です。
うーん、この本はとても軽いタッチで読めるんだけどなんとも重い内容でした。
主人公は京都の外語大学でドイツ語を学んでいる。
先生はドイツ人のバッハマン教授、いつも人形を抱えている。
「ヘト アハテルハイス(アンネの日記)」をゼミのスピーチコンテストで発表することになる。
「乙女の皆さん、血を吐いてください」と言い置いてバッハマン教授は教室を出る。
バッハマン教授は女子大生たちを乙女と呼ぶ。
この乙女がとても難しい。
外語大の乙女は普通の女子大の乙女とは違っている。
主人公のみか子は京都の昔ながらの古い町屋で母と暮らしている。
冷蔵庫の明かりに目がくらむ。京都の家の中は暗い。
そうして自己を考える。
アンネ(乙女)に自分を重ね、ファン・マーレンに自分を重ね、バッハマン教授をジルバーバゥアーだといい、
どうしても暗唱で言えなかった言葉を、最後にとうとう自分の言葉を、見つける。
ホロコーストは命を、財産を奪ったがそのほかにひとりひとりの名前も奪っている。
誰がアンネフランクを密告したのだろうか?
アンネは戦争が終わったらオランダ人になりたいと書いてある。
ユダヤ人であることとオランダ人になりたいこと、これはアンネの自己を引き裂くく言葉。
私はアンネフランクを密告します。
アンネフランクはユダヤ人です。
人は人にはなれない、自分は自分でしかない。
アンネはユダヤ人である自己に忍耐しつづけたのです。
スピーチの最後はこう締めくくる。
「アンネ・M・フランクより」
アンネの名前はもう一度語られた。
簡単に読める本なのに本当に難しかったです。
庭に咲くアンネのバラを思い出すとともに、
もう一度ゆっくりとアンネの日記が読みたくなりました。