「はぁ〜…」



2週間ほど忙しさを増した仕事も、少し落ち着いてきて、身体への疲れを感じる。








気分転換に、お酒でも飲みに行こうかな。







バーに向かう途中、佑唯に連絡を入れる。


時間的に、もう帰っちゃってるかな。






"仕事終わってもう帰った?"







返信を待ちながらバーに向かうと、中には愛佳と梨加の姿が見えた。








『やほ〜今日は2人で来たの』


「お、理佐〜!今日2人とも休みだったんだよ〜」


『なるほど、デート終わりってことね』


「今日は佑唯来ないの?」


『ん〜さっき連絡したけど…あっ。』





愛佳とそんな話をしていると、返信が届いた。





"今日はてちとご飯食べに来てるんだ!どうかした〜?"






てちと、ご飯…ね。







『佑唯来ないって。』


「あら残念。理佐、なんだかんだ佑唯のこと好きっしょ?」


『なにそれ、一緒にいるのは楽しいけどね』








素直じゃないなぁ!と笑う愛佳とは逆に、私の心はモヤモヤとしていた。






本当に、自分勝手だ。





今まできっと佑唯には散々嫌な思いをさせてきただろう。



それでも、佑唯が勝手に私の側にいるだけだから私がしてることに佑唯は関係ない と思ってきた。




だけど、今はもうそんな風にも思えなくなっている。






素直になればいいのに。


私も、真っ直ぐにぶつかっていけばいいのに。






いつからこんな、臆病になったんだろう。






「理佐、今日飲むペース早くね?」


『そう?いつも通りだよ。』


「いや、まじ早いって。飲みすぎるなよ?」




愛佳の言葉も、耳に入らなくなるぐらい頭がクラクラする。






そんな中、ある人からの連絡が届く。




グラスに残っていたお酒を飲み干した。






『そろそろ帰るわ』


「途中まで送って行こうか?」


『いや、大丈夫。ありがとね。』




心配そうにしている愛佳と梨加と別れ、駅へと向かった。








お酒で身体が熱いせいか、外の風がとても気持ちよく感じた。




だけど、さっきまでモヤモヤしていた気持ちが 少しだけ紛れたようにも思える。






バカバカしい…。



自分が情けなくて、嫌になる。







佑唯が何か悪いことをしたわけでもないし、私は勝手に自分の気持ちの変化についていけていないだけ。




そんな感情をどこかにぶつけることもできなくて…。







結局私は、逃げてるだけなんだ。






いつからか、誰かに愛されること。

誰かを愛すこと。





それが、怖くなっていただけなんだ。










--続--