『なにしてるの?』
「無事でよかった〜!連絡返ってこないから、なにかあったのかと思って。家に来ても居ないし…」
安堵の表情を浮かべながら、そう言葉にする佑唯を、私は無意識に抱きしめていた。
「理佐ちゃん…?」
『佑唯、ごめん。ごめん…』
佑唯への申し訳ない気持ちが溢れ出す。
私は何度も謝りながら、気づけば涙を流していた。
「理佐ちゃんどうしたの?謝らなくていいよ、大丈夫だよ。とりあえず、お家入ろう?」
これじゃまるで、佑唯の方が歳上のお姉さんみたいだ。
だけど、年齢とかそんなことは関係のない、佑唯にしかない安心感を感じて涙が止まらなくなってしまった。
家に入り、佑唯に背中をさすられながら気持ちを落ち着かせる。
「理佐ちゃんが泣いてるところ初めて見たなぁ」
『…うるさい』
少し落ち着いてきたところで、佑唯がいつものように話し出す。
「ふふ、でも初めて弱い一面を見せてくれたみたいで、ちょっと嬉しいかも」
なんで佑唯はこんなに優しくて、いつも私の味方で居てくれるんだろう。
最低なことをしていた間に、私のことを心配してくれていた。
いつから家の前で待っていたんだろう?
どんなことを思って待っていたんだろう?
聞きたいことがたくさんあったけど、今はまず、私の気持ちを伝えなきゃいけないと思った。
私は、この人を手放しちゃいけないと思った。
『佑唯…私、ちゃんと謝らないと。』
「なにを謝るの?」
『今まで、たくさん傷つけたと思う。ごめん。昨日だって、佑唯がてちとご飯に行ってるって知って、なんかムカついて…ねるのところに行った。…なにもしてないけどね。
それなのに、佑唯は心配してくれてて、私なにやってるんだろうって…本当にごめん』
「…ん?待って。なんでムカついてたの?」
『それは…その…。佑唯のことが、好きみたいで…』
「えっ!もう一回言って!」
『だから、好き…なんだよ、佑唯のこと。』
好き だなんて伝えるの、恥ずかしくて、なかなか佑唯の目も見れないぐらいの私を他所に、佑唯は思い切り私に抱きついてきた。
「うぅ〜理佐ちゃん〜…」
『え?泣いてんの?』
「だってぇ…嬉しいんだもん〜。私も理佐ちゃんのこと好きだもん。大好きだもん。」
『ありがとう。佑唯、私と付き合ってください。』
「はい!お願いします!」
佑唯が嬉しそうにニコッと笑って、その笑顔が愛おしく感じて、私は佑唯にキスをした。
好きな人とするキスって…こんなに幸せだったっけ。
離れたくなくなっちゃう。
少し落ち着いて、佑唯が私への気持ちを話し始めた。
「私ね、何回も後悔して、迷って…。理佐ちゃんのこと強引にでも引っ張って、そんなことやめなよって、理佐ちゃんが後悔するよって言えばよかったのかなって。見守ろうって思ったのは間違えだったのかなって。
だけど、強引に引っ張ろうとしたら離れていく人なんじゃないかって思って、正解が分からなくてさ。だから、私の想いを理佐ちゃんに真っ直ぐ届けようって思ったの。」
『うん…』
「そしたら理佐ちゃんは、私のところに来てくれた!あの時、正解が分からなくて迷ったことがたくさんあったけど、この結果があるから、私の選択は間違いじゃなかったんだなって思えた。」
私達は、たくさん遠回りをした。
いや、遠回りをしていたのは、私だけだろう。
だけど、その先には私のことを想って、待ってくれている人が居て、私を変えてくれる人が居た。
今まで私が犯したたくさんの過ちが消えるわけじゃない。
だけど、この先絶対に佑唯のことを幸せにしたいと思った。
私は誰かを真剣に好きになることができないんじゃないかって思っていた。
でも、それはきっと違う。
この人なら、私を変えてくれる。
この人と一緒に居れば、本当の私で居られる。
そう思えた。
だからもう、佑唯のことを傷つけるようなことはしない。
--続--