楽しい毎日があっという間にすぎていき、佑唯と同棲を始めて、一年が経った。
そして "これからもよろしく" という意味を込めて、一泊二日で旅行に行くことにした。
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「わぁ〜見て理佐ちゃん!お部屋ひろ〜い!」
『お〜ほんとだ。綺麗なところだし、ここにして良かったね』
正直今回の旅行は、少し贅沢をしていい旅館を選んだ。
「どうしよう!ワクワクする!」
『あはは、子供みたい』
はしゃぐ佑唯のそう言うと、「大人だもん」とふくれっ面をする。
私は、佑唯のこんなところが 可愛くて仕方ないんだと思う。
『ご飯まで少し時間あるし、ちょっと海行く?」
「うん!行こっ!」
少し時間を潰すために、旅館の近くにある向かうことにした。
外はまだ暑かったけれど、お互い海が好きなこともあり、テンションは高くて そんなことは気にならなかった。
『夕方になるとね、夕陽が沈むところが旅館の部屋から見れるんだって』
「え〜!すごい!てか理佐ちゃんいつの間にそんなことまで調べてたの!」
『佑唯とゆっくり出かけられるなんて、久々だから楽しみでつい…』
「もう〜!理佐ちゃん可愛い!」
砂浜を歩いている途中に思い切り抱きついてくる佑唯。
『ちょっと…危ない』
よろけて転びそうになる私を見て笑っている。
いつまで経っても、この笑顔に癒されて、この笑顔に愛おしさを感じる。
「あっ!これ桜貝だよ!」
『ほんとだ、綺麗な色してるね〜』
佑唯が手にした桜貝は、とても綺麗なピンク色をしていた。
「理佐ちゃんと旅行に来た記念に持って帰る!」
初めて一緒に海へ行った時も、「初めて理佐ちゃんと海に来た記念に持って帰る!」と、嬉しそうに桜貝を手にしていたのを思い出す。
『覚えてる?初めて二人で海に行った時…』
「覚えてるよ!日付書いて残してある!!」
『日付書いてるの?』
「うん!記念だもん!」
やってることが可愛くて、思わず笑ってしまう。
しばらく、海のさざ波と潮の香りを感じながら思い出話に花を咲かせる。
本当に、色々な思い出を佑唯と作ってきたと、改めて実感して この瞬間に幸せを感じた。
『じゃあ、ちょっと散歩して戻ろっか』
「うん!」
旅館へ戻る道のりを、少しだけ遠回りして歩く。
旅館に戻ったらまずは温泉に行こう、とか
どんな料理が出てくるんだろう、とか
そんな話を、楽しそうに、笑顔で話す佑唯。
その姿に、私も一緒に心を躍らせながらも、ある一つの目標…私が今日、佑唯にしようと決めていることに、緊張という名のドキドキが止まらなくなっていた。
--続--