すこーんと抜けた空の下、
野菜や果物や必要なものだけが売られているマルシェ
よりどりみどりの山ほど物があふれている幸せより、最低限のものしかない幸せ。
そんなのを幸せだと思う日がくるとは想像もしていなかったけど、これは年齢的なものなのか、それとも時代なのか。
大型スーパーに行くことはほとんどないので、時々足を踏み入れると、例えば両側にずらりと並ぶヨーグルトを前に途方にくれてしまいます。
こんなに揃える必要ないのは、誰もがわかってることなのに。
私はミニマリストではないし、断捨離もしない。
でも、いらないものにあふれた世の中に、時折うんざりする。
だから、昔の暮らしに憧れるし、物を大切にしたいと思う。
アンティークが好きなのも、様式が好きというより、その時代の残り香を愛しているのかもしれない。
フランスで暮らしていると、昔の生活の名残に触れられることがあります。
たとえば、70歳の義理ママとパパの家に行くと、食事の時はちゃんと布のセルヴィエット(ナプキン)が出てくるのだけど、それは毎回変えるわけじゃなくて、その日1日は同じものを使うわけ。
それぞれが、マイ・ナプキンをテーブルにきれいに畳んで置いておく。
使い捨てに慣れてしまっていると、え、とおもうけど、1回の食事でそんなに汚れるものではないから、それで十分なんですよね。
昔は1週間くらい同じものを使ったらしいけど、さすがに今は洗濯機もありますし。
考えてみれば、ハンカチと同じ感覚なのかな。
私も今はそうしています。
お客様のはきれいにアイロンかけますが、自分たちのはアイロンかけず使います。
アイロンかけなきゃと思うだけで、億劫になってしまうから。
皆様も、ぜひ昔のフランス流暮らしをお試しあれ!
先日のラベンダーを窓辺で乾燥中です
Villa Montrose (南仏プロヴァンスのシャンブルドット )
『南フランスの休日 プロヴァンスへ』(イカロス出版)
いずれも電子書籍も発売しています