この週末から、すごい勢いでミストラルが吹いています。
アルプスから地中海に吹きおろす冷たい風。

土曜日は午前中から、サナリー(シュル・メール)という小さな港町に住むおばあちゃんのうちへ行きました。
このおばあちゃんは、ダヴィのマミー(祖母)。
5年前に伴侶を亡くして以来、一人暮らしをしている。現在、83歳。
数ヶ月前からダヴィッドのパパが、この町で、知人の店の手伝いをしているため、休みの日曜、月曜日以外は、パパとママも、おばあちゃんのこのアパルトに滞在しているのです。

サナリーは、こぢんまりとしていていて、洗練されたお洒落な町。
この周辺は、日本のガイドブックでは完全に無視されているけれど、
この夏には、「マダム・フィガロ」(フランス版)の表紙をここの風景が飾ったくらい素敵な場所。
サナリー

マルセイユから高速道路でトゥーロン方面へ向う途中、
カシ(Cassis)の海が見えるのですが、
海を見たダヴィッドが、「あ、海が羊になってる(La mar moutonne)。そうとう風が強いな」と言いました。
へ? 海が羊? 
聞けば、白い波頭がたくさん立った様子を羊の群れに見立てている、ということらしい。
気に入った! この表現。 
海に群れる羊たちを想像するだけで、楽しくなります!
「海に羊がたくさんいる」って言ってもOK?と聞くと、それはダメだと笑われた。動詞として使うんだそうな。

フランス人のこういった動物に見立てた表現はとてもいい。

ときどき、ダヴィは私のことを「ma petite caille」と言います。
直訳すれば、「私の小さなウズラ」。
私は身長が164cmあり、そのうえ態度がデカイせいか、いつも170cm くらいに見られます。
つまり、決して、見た目的には”小さなウズラ”ではないのですが、
これは見た目の問題ではなく、男性が女性に親しみを込めて使う表現らしいです。

親しい友だちや、家族には「mon poulet」(俺の鶏)。
pouletは上品な表現ではないので、「yokoは使わないで」と言われたけど、
響きとしては、かなり気に入ってます。