親が必ずと言っていいほど口にする言葉がある。
「勉強しなさい!」
確かに勉強が好きな子は少ない。
黙っていたら何時間でもテレビを見るし、
ゲームに熱中する。
やっと静かになったかと思えば、
マンガ本を読みふけっている。
親としては
つい叱りたくなるのも当然だ。
しかし、
ちょっと考えてみる。
そもそも
「勉強する」とは、
どんな「行動」なのだろうか?
それは、
「仕事をする」という事と
似たような心持なのではないだろうか?
そもそも、
仕事のやり方が分からない人が
多いのではないだろうか?
良く考えてみると、
人間が「行動」できない原因は
「やり方が分からない」
「続け方が分からない」の2つである。
あなたのお子さんは、
勉強のやり方を知っているだろうか?
あなたの会社の社員は
仕事のやり方を解っているだろうか?
モチロン、
ウチの社員は日々、
少しづつ解ろうと頑張っています。
行動科学という考え方では、
「行動」を次のように定義しています。
・Measured(計測できる)
・Observable(観察できる)
・Reliable(信頼できる)
・Specific(明確化されている)
「計測できる」とは、
「行動」と結果の増減を確認できること。
「観察できる」とは、
ある「行動」をしているかどうか
誰が見ても分かること。
「信頼できる」は、
誰が見ても同じ結論になること。
「明確化されている」は、
曖昧でないこと。
誰が何をするのかが分かること。
上記の4つの条件を満たすものだけが
「行動」と見なされるのです。
つまり
「行動」するための具体性が問題なのです。
「勉強しなさい」と言うだけでは
具体性に欠け、
どのような「行動」をすればいいのか
相手に伝わらない。
「勉強する」を「行動」と呼ぶには、
表現を変える必要があるのです。
例えば、
「晩ごはんまでに計算ドリルを
3ページノートに書き写す。」
「テストで毎回80点以上とるために
単語を1日10個ノートに書き出し、
(1)発音できる(2)書ける(3)意味が言えること。」
などの表現では如何でしょう。
このように
数値を盛り込むのがコツだと思います。
モチロン、上手く言えたり、
言えなかったりの繰り返しですが・・・
期限や目標を明確にすると、
達成できたかどうか、
誰にでも判定できるという訳です。
また、
昔に比べて離婚率が高くなったと言われます。
周囲を見回すと、
確かに夫婦ゲンカの件数も多くなっているようです。
「キレる若者」が社会問題化していますが、
キレやすいのは、若者だけではありません。
大人も子どもも、
最近は実にくだらないことでカッとなりますね。
教育勅語に
「夫婦相和し、朋友相信じ」という一節があります。
「相和す」とは、仲良くすることですが、
一体どのような「行動」のことなんだろうか。
先述の観点から言えば、
やはり、
MORSの原則(計測・観察・信頼・明確化)に
合致させて考えなければならないでしょう。
すなわち、
具体性が大事だという事です。
仲良くするという「行動」を、
前述の4条件によって、
明確に定義付けるのです。
例えば、
「1日に1度は必ず笑わせる」。
同僚の失敗談を、面白おかしく報告するとか、
ツッコミを入れやすいようにボケて見せるとか、
方法はいくらでも考えられるでしょう。
「1日に3度のスキンシップを図る」
「帰宅したら必ず顔を見て、気遣いの言葉をかける」
なども有効でしょう。
自分なりに目標を定め、毎日達成することで
夫婦仲は円満にできると思うのです。
「行動」から「結果」への因果関係を理解すると、
ケンカの仕方が変わってくる方も多いようです。
ケンカと言うと語弊があるかもしれないですね・・・
要するに
叱り方と注意の仕方という事です。
人を叱る時には、
その4倍以上ほめるというルールがあります。
(なかなかホメ上手になれませんが・・・)
「1度叱ったら、少なくとも4度ほめる。
このペースを守っていれば
人間関係が損なわれることはない。」
との事です。
これを
「4:1のルール」というのです。
子どもが勉強しない時は、
叱って当然だが、
ガミガミと叱るばかりでは良くない。
必ず4回ほめて1回叱る。
このルールは、
ぜひ頭に入れておきたいものです。
もちろん
部下を注意する時も同じです。
人間の行動原理は
万人に共通するものなのです。
「勉強しなさい!」
こう注意しても、
勉強のやり方を知らない子は
どうしようもないでしょう。
学校や塾の先生が教えるのは、
新しい知識や問題の解き方だけです。
勉強のやり方までは
なかなか教えてくれないでしょう。
ほとんどの子どもは
勉強の具体的なやり方を知らないのです。
まさかと思われるかも知れませんが、
それが現実なのです。
英語を勉強しましたと言っても、
実際に身についてなければ無意味でしょう。
単語を暗記するためには、
具体的な「行動」を行う必要があるのです。
単語暗記に必要な、
具体的な学習行動を
MORSの4原則にしたがって
組み立ててみましょう。
この学習行動ができたら、次へ進む。
行動ができなければ、次には進まない。
(1)教科書の新しい単語を書き出す
(2)意味と発音記号を書く
(3)発音しながら書く
(4)日本語を見て英語を書く
(5)自己テストする
なぜ英語を勉強しなければいけないのか、などと、
学習の意義を強調しても、
本人が「ナルホドそうだな」と確信しなければ、
あまり意味がないのは当然ですよね。
行動ではなく、精神に焦点をあてても、
行動の変化を期待しにくいからだと思うのです。
まずは、
結果に直結する「正しいやり方」を身に付けさせる。
そして、
その行動を習慣化させることが重要だと思うのです。
あなたの周りにいる「できない社員」と
同じような道を歩ませないためにも、
4つの原則に従った「具体的な行動」を理解させ、
「習慣化」させることが大切だと思う、今日この頃です。