関東にある、B物流会社の社長と話す機会があった。

「新卒採用から手塩にかけて育てた幹部が辞めていった」という。

この社長は、深く肩を落としていた。

私は、そのわけが痛いほど解った。

新人教育、中間管理職研修、経営幹部研修、
そして、
外部セミナーというように
B社の社長は、営業所が3ヶ所、従業員が30名の時代から、
教育に力を入れてきた。

一時期は売上の4%を教育費に充てていた。

私は「利益率は社員の質率である」と考えていますが、
B社の社長も同様の考えを持ち、急成長とはならないかもしれないが、
磐石な経営体質と、高収益企業にするためには、
“教育”は欠かせないという自論を持っていた。

実際、自ら多くのセミナーへの参加や、書籍を読みあさり、
自ら講師を務めることも少なくなかった。

会社は、教育を受けた優秀な人材がいれば、
それでOKかというとそれは違う。

「優秀な人材」と「忠実な人材」のバランスが必要なのだと思う。

優秀な人材ばかりになってしまうと
自分の実力というものに“勘違いの自信”を持ち独立していったり、
優秀な人材同士の勢力争いに負け、片方が辞めていくケースも多い。

したがって潤滑油として、
能力はさほどないが“トップに忠実である”という
安定した資産である「人財」も大切にしなければならない。

いわゆる、人員配置、人事戦略のバランスと言うものであろう。

また“教育”に対する勘違いがあることも見逃せない。

B社社長は形式的な開催型の教育に偏ってしまっていた。

教育は、
トップの言動や上司からの評価、お客様からの感謝の声、
そして、
飲み会やミーティング、個人面談、目標の公開、
車両事故の自己報告など、様々な事柄がある。

教育に100%は、あり得ない。

しかし、
教育の材料が、日々の業務の中に転がっているのは間違いないと思うのだ。